閉じる
閉じる
×
初めて痴漢されたのはたしか小学生。それから電車に乗るときは常に臨戦態勢だ。耳鼻科検診に来た医者の距離感に違和感を抱いていたら保健室の先生が顔を真っ青にして飛んできたことがあった。未だに男性の医者がちょっと怖い。条件の良い物件が一階で諦めたこともあった。でも男友達はその理由が最後までよく分からないみたいだった。いいよな、気にしないで生きていける性別の人は。その場に女性が自分ひとりだけでビクビクしたことも、大好きな趣味を「どうせ彼氏の影響でしょ?」って鼻で笑われたこともないんだろうなあ。いいなあ……いやちょっと待て、なんで?『ジーンブライド』を読んでいるとなんとなくモヤモヤしたままスルーしていたあれやこれやへの感情が新鮮に蘇ってくる。私たちはもっと怒っていいんだと鼓舞してくれる。これは怒りだ。不平等への、不自由への燃え尽きることのない新鮮な怒り。クソがよ。
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
入会して購読
チャンネルに入会して、購読者になればこのチャンネルの全記事が読めます。
入会者特典:当月に発行された記事はチャンネル月額会員限定です。
週刊文春デジタル
更新頻度:
毎週水,木曜日
最終更新日:2024-11-21 05:00
チャンネル月額:
¥880
(税込)
ニコニコポイントで購入
この記事は月額会員限定の記事です。都度購入はできません。