人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
“あなたはバター派? それともマーガリン派?”
 こんな質問、もしあるとしたら僕は「バターですね」と、答えるだろう。その理由の説明は、先ず、小学生だった頃の話から。
 当時は、大変、給食がマズかった上に、献立の取り合せもDS(どーかしてた)。
 コッペパンが主食なのだが、おかずがひじきの煮物やおから。それに得体の知れない魚の焼きものもよく出た。
 キャベツは堅いところばっかりだったし、飲み物は牛乳とは似て非なる脱脂粉乳だ。 
週刊文春デジタル