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【特別号】敗戦の心理~なぜ日本は負けたのか?|THE STANDARD JOURNAL
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【特別号】敗戦の心理~なぜ日本は負けたのか?|THE STANDARD JOURNAL

2015-09-28 20:55
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    紫@管理人 デス。

    前回の「アメ通」を、お馴染み「ロシア経済ジャーナル」
    の北野様が取り上げて下さいました。

    管理人がいうことはもう、何もありません。
    さっそくお読み下さい。

    (ご紹介はじめ)

    RPE Journal=============================
    ロシア政治経済ジャーナル No.1265( 2015/9/28 )
    ====================================

    ★敗戦の心理~なぜ日本は負けたのか?

    全世界のRPE読者の皆様、こんにちは!
    北野です。

    まずお知らせから。
    「大戦略の重要性を知り尽くした政治家」神谷宗弊さん、
    「ユーチューブ界の神」KAZUYAさん
    との対談。

    4回目が出ていますので、ぜひごらんになってください。
    今回は、「プーチンの戦略について」です。

    では、本題。
    私が毎回楽しみにしているメルマガに、「アメリカ通信」があります。
    (完全無料登録はこちら↓

    奥山先生、和田先生、管理人先生。
    日本を代表する「リアリスト軍団」のメルマガ。

    この御三方が、日本の外交を動かすようになれば、
    「日本の未来は明るい」と心から思っています。
    さて、先日「アメ通」で奥山先生がこんなことを書いておられました。
    <「シールズと婚活本?!」
    といぶかしがる方もいらっしゃると思いますが(苦笑)、
    私の中ではこの2つのトピックの間に、ある共通項がある
    と感じておりまして、だからこそ放送で取り上げたのです。

    ではその共通項とは何かというと、それはずばり「戦略」です。

    「いや、戦略と言われてサッパリ・・・」
    という方も多いと思いますが、その答えを確信の部分を言いますと、

    「戦略では相手の存在が重要」

    ということです。
    「なんだ、また当たり前のことを・・・」
    と感じるかたもいらっしゃると思いますが、実はこの世の中で戦略
    を考えるときに、真面目に自分の「相手」のことを計算に入れて
    考えられる人の数は少ないのです。

    たとえばSEALDsですが、彼らの目的がもし
    「日本が戦争をするのを阻止すること」にあるとすれば、
    その「相手」は日本と戦争をする相手、
    つまり現在の国際環境においては、
    北朝鮮か中国ということになるでしょう。

    つまり彼らのデモすべき場所は、
    「戦争の防止」という究極の目的を達成する意味においては、
    首相官邸は国会前ではなく、
    むしろ総連か中国大使館前であるということになります。

    戦争というのは、いみじくもクラウゼヴィッツが
    「レスリング」や「決闘」に似ていると言ったように、
    相手があってはじめて成立するものです。

    そういう意味では官邸前でデモするのは一理あるのかもしれませんが、
    それはあくまでも半分の話。

    もう半分は、日本が戦争をするであろう相手である、
    北朝鮮や中国を考慮したものでなければ意味はないのです。

    同じことは私が特集コーナーで紹介した
    『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』にも言えます。

    この本の素晴らしいところは、
    婚活の目的を「男との結婚の成立」に冷酷に定めており、
    その目的の実現のために、結婚相手となる「男」
    についてのリサーチをせよと提唱していることです。

    とかく一般的な婚活本は、
    「綺麗になる」とか「資格の勉強をする」のような、
    どちらかといえば自分のことだけに集中した形で
    アドバイスをするものが多いようですが、この本ではあくまでも
    冷静に、

    「男の性質を研究せよ」

    とアドバイスしており、その性質に合わせた自分の対策をせよ
    と提案しております。

    つまり婚活も自分ではなく、戦略的に相手を研究し、
    それに合わせて自分を変えていくことが大切だというのです。

    ということで、シールズ問題も婚活本も、
    その底は「戦略」の考え方を浮き彫りにしてくれる
    という点で共通しています。

    戦略には「相手」がいます。
    われわれはその「相手」の研究とその対策を怠ってしまえば、
    必ず失敗してしまうのです。>

    【転載ここまで▲】

    <戦略には「相手」がいます。
    われわれはその「相手」の研究とその対策を怠ってしまえば、
    必ず失敗してしまうのです。>

    さすが、再臨の諸葛孔明・奥山先生。

    私は今、「日本はなぜ負けたのか?」を熱心に研究しています。

    「敗戦最大の理由」は、アメリカ、中国、ソ連、イギリス、ドイツなど大国、
    つまり「相手」のことが「さっぱりわかっていなかったこと」

    ではないかと感じています。

    (例は、後述)

    ▼なぜ、日本人にはロシアが理解できないのか?

    神谷さん、KAZUYAさんとの動画、第2回目↓

    この動画では、

    ・なぜプーチンはロシアで人気があるのか?(支持率86%)
    ・なぜロシア人は、「クリミア併合」を支持するのか?
    ・ロシア人は、「ウクライナ革命」をどうとらえているか?
    ・クリミア併合、「真の理由」は?
    ・ロシア人の「中国観」
    ・ロシアは、日本と中国、どっちをとる???
    ・なぜロシアは、日本の政治家にうんざりしているのか?

    などなどを解説しています。

    ここで注意していただきたいのは、
    私は、 【ロシア人が何を考えているか】 を語っているということです。
    私自身の考えではなく、 【ロシア人が何を考えているのか】 です。

    だって、皆さん、それを知りたいのでしょう?
    そして、動画8分40秒ぐらいから、神谷さんが
    【ロシア人から聞いた話】を引用します。

    ・独ソ戦で、ロシア人は2600万人死んだ (諸説あり)
    ・日本は当時、ドイツの同盟国だった
    ・2600万人死んだロシアに対して、「ちょっと領土とったとか」
    「シベリア抑留した」とかゴチャゴチャいうな!
    これを聞いた神谷さんは、驚愕。
    「ロシア人はそんな風に考えていたのか?!」と驚き、
    「目からウロコだった」といいます。
    ここでも注意してほしいこと。

    神谷さんは、【ロシア人がいったこと】を
    【そのまま引用しているだけ】である。

    つまり、神谷さんもKAZUYAさんも、
    「ロシア人は何考えているか全然わからないが、わかりたいな」
    と努力している。

    思い出してください。

    奥山先生の言葉。

    <戦略には「相手」がいます。
    われわれはその「相手」の研究とその対策を怠ってしまえば、
    必ず失敗してしまうのです。>

    そう、神谷さん、KAZUYAさんは、
    「相手」(ロシア)の研究をしている。
    「対策」「戦略」をたてる「前段階」をしているのです。

    その中で「北方領土を返してもらう知恵」も出てくるかもしれません。
    ところで、ユーチューブのコメントにとても興味深いものがありました。

    <独ソ戦で2600万犠牲なったから北方領土占領、
    シベリア抑留は当然?目下うろこが落ちた?
    とんでもない話。中立条約を破ったのソ連ではないか。
    これら無知丸出しの連中の話は実に胡散臭い。>
    これは、日本人なら普通の反応だと思います。

    しかし、私も神谷さんもKAZUYAさんも、
    ただ「ロシア人が何考えているか?」を話している。

    「私はこう考えます」という話は、一切していません。
    それなのに、「無知丸出し」という結論になっています。
    ロシア人がいってることをそのまま引用したら、
    「無知丸出し」という評価。

    この方は、「ロシア人(相手)が何を考えているか?」
    は一切考えない。興味もない。

    「北方領土返しやがれ!」と叫びつづけいれば、
    「返ってくる」と信じているのでしょうか?
    しかし、この方のことを「特殊な人」と考えることはできません。

    「相手国の都合を考慮しない」ことにかけては、
    日本政府も同じだからです。

    ▼近衛総理の驚き

    私は今、孫崎享先生の「日米開戦の正体」
    (詳細は→  https://hec.su/bHxa )
    を読んでいます。

    孫崎先生については、「親中だから読まない!」
    という人も多いかもしれません。
    また、「反安倍だから読まない!」という人もいるかもしれません。

    しかし、それはもったいないです。
    元国際情報局長さんの本は、読んでおいた方がいいです。
    この本に、とても面白い記述があります。

    1941年夏、日本政府は、「南部仏印進駐」を決めます。
    (仏印とは、フランス領インドシナのこと。)
    国際協調派の幣原喜重郎さん(元外相、戦後首相)に、
    時の近衛総理から連絡がきます。「会いたい」と。

    <近衛公は私(註、幣原)に向かって
    「いよいよ仏印の南部に兵を送ることにしました」と告げた。
    (中略)
    「そうですか。それならば私はあなたに断言します。
    これは大きな戦争になります>(97p)

    とまあ、幣原さんは、後世に住む私たちにとっては、
    常識的なことをおっしゃった。
    すると、時の近衛総理はどういう反応だったか?

    <公は、「そんなことになりますか」と、目を白黒させる。>
    (同上)

    なんと、時の総理大臣・近衛さんは、「南部仏印」に軍を出せば、
    「大きな戦争」になるといわれて、

    「ええ?! マジですか????」
    という反応だった。
    つまり、米英のことが、全然理解できていなかったと。

    ちなみに、この本は、
    「ルーズベルトは、日本に先制攻撃させたくて仕方なかった」
    ことについて、たくさんの証拠をあげています。
    反中の人も、親安倍さんの方も是非ご一読ください。

    ▼今も変わらない

    「相手国のことがわからない。
    研究もしないし、関心もない」
    これは、今の日本についてもいえます。
    ロシアについては、例をあげました。

    しかし、中国についても、アメリカについても同じですね。

    たとえば、2013年12月26日、総理の靖国参拝。

    RPEでは、2012年11月から、

    「反日統一共同戦線戦略に沿って、世界的に『反日プロパガンダ』
    が行われている。総理が靖国に行けば、大バッシングを受けるだろう」
    と警告してきました。

    ところが日本政府は、「小泉さんは6回参拝したが、
    反対したのは中韓だけだった。今回も大丈夫」と甘くみていた。

    結果、靖国参拝を非難したのは、
    中韓、アメリカ、イギリス、EU、ドイツ、ロシア、
    オーストラリア、台湾、シンガポール
    などなどでした。

    日本政府は、(近衛さんのように)仰天し、
    当初事態を「矮小化」することにつとめました。

    (例、「米“大使館”の声明は大したことない」といっていたら、
    今度は米国務省が声明を出したので困った。)

    ところが、全世界がバッシングしてくるので、政治家さんの中には、
    「アメリカは同盟国なのだから、靖国参拝を支持しなければならない!」
    と、逆ギレする人も出てきた。

    私は、「靖国参拝の善悪」についていっているのではありません。
    「靖国参拝は善か悪か?」と質問されれば、即座に「善です!」
    と答えるでしょう。

    問題は、日本政府が、
    「相手国の動きを全く予測できていなかったこと」なのです

    「相手国の気持ちをまったく理解できていない例」もあります。
    安倍総理は4月29日、米議会で
    「希望の同盟」演説を成功させました。

    オバマさんは、「歴史的訪問をありがとう!日米関係がこれほど
    強固だったことはかつてなかった」とツイートした。

    そして、アメリカは、翌5月から中国バッシングを開始した。

    具体的には2013年からはじまっていた中国の「南シナ海埋め立
    て」を突如問題視し、攻撃しはじめたのです。

    ところが、「希望の同盟国」日本は5月、
    3000人の訪中団を送りこんだ。
    習近平は、「朋あり遠方より来る!」とにっこりほほ笑んだ。

    オバマさんは、気絶しそうになったことでしょう。

    「ええ???

    シンゾーは、なんで早々に裏切って、敵と和解してるんだ!
    『希望の同盟演説』は、ウソだったのか???」と。

    それで、日米の蜜月は、アッという間に過ぎ去りました。
    米中対立も、「日本に漁夫の利を得させるのは損だ」とおさまった。

    問題は、日本政府が、
    「なぜ日米関係は、ちょっと冷え込んだのか?」
    「なぜ米中対立はおさまったのか?」
    理解できていないこと。戦前と変わってないですね。

    今日のテーマは、「敗戦の心理」でした。
    「日本が敗戦した原因になった心理」ともいえるでしょう。
    それは、
    「自己中心で、相手国の利害、動向を真剣に考慮しないこと」です。

    そのためしばしば「予想外のできごと」が起こり、
    いつの間にか孤立し、敗戦にむかっていった。

    <戦略には「相手」がいます。
    われわれはその「相手」の研究とその対策を怠ってしまえば、
    必ず失敗してしまうのです。>

    私たちは、再臨の諸葛孔明・奥山先生の言葉をいつも忘れず、
    慎重に進んでいきましょう。

    ●PS
    北野が「世界情勢分析する方法」を完全暴露しています。
    これを読むと、あなた自身で、日本と世界の未来を予測できるようになります。
    政治家、経営者、起業家、ビジネスマン必読。


    ●日本人の知らない「クレムリン・メソッド」
    ~ 世界を動かす11の原理 (集英社インターナショナル)
    北野 幸伯(詳細は→ http://hec.su/hHN )
    ●面白かったら、拡散お願いいたします。>

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    (ご紹介おわり)


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