ズンドコ・トラブル興行研究会!! プロレス格闘技のウラに精通する書き手たちがマット界を騒がせたズンドコな事件を振り返ります! 今回はプロレスブログ「多重ロマンチック」の漁師JJさん。今回のテーマは「ヨン様参戦!? 誰もルールがわからなかったアルティメットロワイヤル」です!




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2005年大阪ドーム大会後、新日本プロレス・アントニオ猪木オーナーはこう言った。「一寸先はハプニング。“お祭り”なんだから、いろんなことがあっていい。みんなで格闘バトルロイヤルをやればいい」。

イッテンヨンを前に、スタッフは当然のごとく困り果てた。総合格闘技ルールでバトルロイヤル。一見おもしろそうだが、明らかにムチャクチャすぎる。複数人で一人の選手をボコボコにする場面も出てくるわけで、誰がどのタイミングで止めるんだ。その瞬間になっただけで橋本vs小川戦における村上一成状態のデンジャラス。優勝賞金1000万という提案だけが独り歩きする中、猪木オーナーは次々、無責任な予告を開始する。さあ、世界一危険な乱舞、アルティメットロワイヤルのはじまりだ!

12月11日、当初は曙、ボブ・サップを初めとするK-1勢やハッスル勢、さらに鈴木みのるの参加も示唆され、1月1日締め切りのプロアマ問わない参戦公募も行われた。1月1日期限って、どう考えても大晦日参戦選手へのコンタクトを考慮してのものだけど、お前誰やねん的道場破りアマチュア格闘家が参戦してたらどうなってたんだろう的見たさ加減だけが膨らみまくる。ただし実際に手を挙げていたのは「くだらないやつらばかり」と鈴木みのるに指摘されたブルーウルフ、ドルゴルスレン・スミヤバザル、タイガーマスク、さらにベースとなったアルティメットクラッシュルールを制作した成瀬昌由を含む新日本勢のみ。

鈴木みのるは「募るというなら、見合う選手を集めてくれ、猪木さん」と当然の言葉を残して新たなる戦場を求め去って行った。ああ、誰もやりたがらないアルロワルール。この時点でルールは一切決まってない。

18日、蝶野がオットー・ワンツ主催ストロングマンコンテスト優勝者ロン・ウォーターマン投入示唆。フライパンを捻じ曲げ、電話帳を真っ二つにすることでおなじみ、みんな大好き闘う牧師のウォーターマンだ。
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12月20日にはアルティメットロワイヤル総合プロデューサーに、当時新日本プロレス所属で療養中のジョシュ・バーネットが就任。『新日本が世界で最もユニークにして実験的なイベントを行おうとしている。どんなスタイルの選手が向いているかわからないが、かつてない過酷なサバイバルになることは間違いない』と記者顔意見では半ば自虐的発言。



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