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パーソナライズ ブラウジング戦略
平均して、オンライン買い物客の33%は、小売業者のオンラインストアにアクセスするときに、カテゴリまたはサブカテゴリのページにアクセスします。
現在、ほとんどすべての小売業者は、すべての訪問者に対して同じ方法でカテゴリ製品の結果を並べ替えています。 買い物客の最初の訪問であろうと、忠実な顧客の100回目の再訪問であろうと、表示されるカテゴリの商品結果はまったく同じように並べられます。店内の販売員の目標は、できるだけ多くの人に商品をアピールすることですが、オンラインショッピングは個別のパーソナライズ体験になる可能性があります。 小売業者は、既にIDが存在しているお客様に向けて、商品をすばやく見つけるためのパーソナライズされたエクスペリエンスを収集、分類するだけでなく、買い物客のエンゲージメントとジャーニーを高める機会でもあります。
このエンゲージメントはロイヤリティを促進し、それが売上の増加を促進します。また、小売業者は、すべてのチャネルとタッチポイントでパーソナライズを改善することにより、より優れたカスタマーサービスを提供できます。ALGONOMY のDiscover™は、個々のお客様に最も関連性の高い商品をリストの一番上に表示するリアルタイムの小売アプリケーションであり、買い物客が探している商品をすばやく見つけるのに役立ちます。 Discoverを使用すると、カテゴリーページとサブカテゴリーページの商品リストがページの読み込み時に事前に並べ替えられ、各顧客の過去と現在の買い物客の行動に最もよく一致します。認知された買い物客の場合、パーソナライズアルゴリズムは、個人の履歴ビュー、クリック、購入、検索(カテゴリ、製品、ブランドなどの入力に基づく)を分析して、利用可能な商品が表示される順序をパーソナライズします。この認識された買い物客が、カテゴリページにアクセスする前に、現在のセッションと過去のセッションで、Webサイトでの特定の製品またはブランドを確認した場合、アルゴリズムはリアルタイムの動作を考慮して、最適な商品リストを生成します。認識されていない買い物客の場合、商品は、そのカテゴリのトップビュー、クリック、購入したアイテムなどのグローバル属性の組み合わせに基づいて並べ替えられます。属性とそれに関連する重み付けの両方を小売業者の特定のニーズに合わせて構成し、機械学習と多変量テストを使用して自動的に最適化することができます。たとえば、あるブランドが小売業者の顧客にとって重要である場合、ブランドを属性として追加し、他のパーソナライズ属性よりも重視することができます。パーソナライズ属性の例には、買い物客がある、過去および/または現在の訪問中に表示、クリック、購入した製品、カテゴリ、およびブランドが含まれます。
ウェブサイトの収益が2〜5%増加Discoverは、ある高級アパレル小売業者のWebサイトで開始され、Webサイトの収益を全体で 2〜5 % 一貫して増加させました。経営幹部の可視性を獲得し、その継続的な好業績により、ビジネス戦略と優先順位が変わりました。彼らは他のオンライン小売店への展開を加速させました。Discoverは小売店のアウトレットの一部でも展開され、ウェブサイトの収益が平均 5 % 以上増加したことが確認できて期待を上回りました。数週間以内に、小売業者はアウトレットサイトのトラフィック 100 % をDiscoverで有効にしました。適切な商品の簡潔なリストを買い物客にすばやく提示することが最も重要です。
買い物客が関連するレコメンドを確認するのにかかる時間は、コンバージョンと放棄されたカートの違いを意味する可能性があります。
買い物客が探しているものを見つける、最も便利な方法は何ですか?
アルゴリズム主導のパーソナライズを通じてお客様の期待を満たすことができます。
答えは、お客様の過去および現在の買い物行動に基づいて構築され、そして動的にリアルタイムで生成された、パーソナライズされた商品リストです。
リッチレリバンスのコンサルタントが、動画にてパーソナライズ ナビゲーション戦略を解説します。このリテイル戦略に興味をお持ちでしたら、ぜひ、ご覧ください。ナビゲーションをパーソナライズする方法の詳細については、takashi.miyatani@algonomy.comにメールを送信するか、ここをクリックしてください。
お問い合わせは、こちらまで:https://richrelevance.jp/about/contact/
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リアルタイム パーソナライズ 電子メール戦略
COVID19によるニューノーマルが訪れた今日、レコメンドとコンテンツが埋め込まれたパーソナライズされた電子メールを配信することがこれまで以上に重要になっています。買い物客は、ブランド、小売業者、サービスプロバイダーからの圧倒的な量のコミュニケーションに溢れ、大量の電子メールを分類して、関心のあるコミュニケーションやプロモーションをクリックして開くことが求められます。
お客様へ送付される基本的なエクスペリエンスメール「購入された商品がどのように気に入ったか教えてください」や、基本的なレコメンデーションメール「この商品を購入されたので、こちらの商品が好きかもしれません」といったメールは、このような状況下では、送信しても煩雑さのみを感じることになりかねません。このタイプの標準的な電子メールマーケティングは、買い物客がサイトに戻ることを奨励するための粘着性をもはや失っており、クリックスルー率を損なっています。小売業者は、真のリアルタイム パーソナライズ アプローチで電子メールを送信し、個々の買い物客に合わせた電子メールコンテンツ、件名、画像をリアルタイムで配信する必要があります。
お客様の注意を引くことと、電子メール通信で彼らを悩ますことの間には非常に微妙な線引きがあります。電子メールのリズムを戦略化する簡単な方法は、お客様の購入頻度を評価し、それを電子メールキャンペーンと整合させることです。たとえば、週に1回は購入を行うお客様のグループがある場合は、放棄された商品に戻るか、プロモーションをプッシュするように継続的に通知する必要があります。同様に、休暇中でも定期的なコンバージョンを達成しているお客様の場合、ホリデーシーズンの販売やプロモーションに、プレビューメッセージとコンテンツを含む事で、ホリデーショッピングに参加して満足を得られています。重要なのは、お客様のオンサイトおよび/またはオフラインの行動データを活用し、電子メールを介したお客様とのコミュニケーション方法とデータを結び付けることです。
これを念頭に置いて、お客様が電子メールを開いてクリックスルーすることを確実にするために、電子メールコミュニケーション戦略に組み込まれるべき、いくつかの重要な電子メールのテーマをご紹介いたします。
ウェルカムメール
第一印象ほど重要なものはありません。ニュースレターをオプトインしたか、新しい買い物客のプロモーションにサインアップしたか、パーソナライズされたウェルカムメールで最初の購入を完了したお客様を獲得します。プロモーションオファーや割引コードを含むウェルカムメールは、最高の開封率のいくつかを達成します。ロイヤリティをさらに印象付けて奨励するには、最新のオンサイトセッションの閲覧データに基づいたコンテンツやレコメンドを追加します。
パーソナライズされた商品発見メール
購入や「カートへ追加」につながらない場合でも、すべてのやり取りが重要です。 閲覧セッションと購入から収集したデータを使用して、コンテンツをカスタマイズし、パーソナライズされた電子メール内で関連するレコメンドを提供します。 これらのメールは、必ずしも特定のプロモーション、放棄されたカート、またはトランザクションに関連付けられている必要はありません。これらのやり取りを活用して、認知度を維持し、ブランドへの親しみを維持します。
放棄されたカートのリマーケティング/メールの閲覧
買い物客がサイトをブラウジング後、カートにアイテムを追加したが放棄した場合や何らかの理由で中断した場合には、パーソナライズされたリマーケティングメールをトリガーして、購入の完了を促します。ここで重要なのは、電子メールコンテンツ自体をパーソナライズして商品のレコメンドをする事ではありますが、それだけでなく、件名を工夫することも重要です。 「ご覧になった商品は、まだカートに入っています」といった退屈な件名ではなく、「もしかして、足を滑らせましたか?」などの気が利いた件名を検討してみてください。
買い物客が商品をカートに追加した場合、その特定の商品に関心があることは明確なので、別の方向に誘導する可能性のある同様の商品のレコメンドを提供することは避け、プロモーションのオファーでコンバージョンを促すことを検討してください。場合によっては、買い物客がカートに商品を追加して、送料無料などの基準を満たしていないために購入しないことがあります。このような場合は、カートに追加した商品と、適切な価格帯の関連商品を組み合わせて送料無料のしきい値を達成できることを思い出させるメールを送信することは、一つの購入促進戦略になります。
パーソナライズされたトランザクションメールショッピングの旅が購入の完了で終わると思ってはいけません!
今のお客様は、パーソナライズされた注文確認メールに続いて、パーソナライズされた注文出荷通知、さらには配達後のメールで1対1のエクスペリエンスを継続することを期待しています。購入後にもお客様を引き込むことは顧客サービスの素晴らしさで驚かせるというだけでなく、彼らが購入した商品に、できるだけ興奮をおぼえて頂いたり、満足したりすることを手助けする機会でもあります。
必要に応じて、商品、ブランド、または購入のカテゴリに関連するコンテンツを出荷確認内に送信します。これにより、出荷を待つ間、ブランドとの関わりを継続することができます。配達通知内で、買い物客が質問、懸念、または交換要求がある場合に、カスタマーサービスの連絡先情報を利用します。また、配信後も、ソーシャルレビューを介して購入を共有するように求めるメールで、ブランドへの関心を高め、こうしたフォーラムを通じて、サイトに戻って新しく在庫のあるアイテムを確認したり、新しいプロモーションをチェックしたりするように促すことができます。購入をうまく使い会話を続けることは、関心と関連性を維持するのに役立ち、最終的には顧客生涯価値の向上を促進します。
特に電子メールに関しては、あまり多くの情報をメールで提供するというのは良くありません。 時間をかけて買い物客を1つのセグメントとして理解し、目的を持ってメールを送信します。目的は必ずしもコンバージョンである必要はないことを忘れないでください。 新規顧客の場合、パーソナライズされたコンテンツや最近閲覧した商品が、お客様にとって最も影響力がある一方で、エンゲージメントを促進する方法で電子メールを介して通信することがしばしば最善のアクションとなります。 プロモーションオファーを活用して、メールの開封を促した上で、実際のメールを使用して、お客様に感謝していることを知らせます。 電子メールは、各買い物客と1対1で、大規模に通信するための最も簡単な方法です。 行わなければならないのは、すでに持っているデータを使うことだけです。
リッチレリバンスのコンサルタントが、動画にて電子メールレコメンド戦略を解説します。
このリテイル戦略に、ご興味をお持ちでしたら、ぜひ、参考にしてください。メールキャンペーンを最適にパーソナライズする方法の詳細については、tmiyatani@ richrelevance.comにメールを送信するか、ここをクリックしてください。
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シンギュラリティとディープラーニング
Artificial Intelligence(AI)と聞くと、二年ほど前に、とあるコンサルティング会社がやたらと打ち上げていた「シンギュラリティ」と言う言葉を思い浮かべてしまう。
2045年には、シンギュラリティが起こると言うのだ。シンギュラリティ (singularity) とは、人工知能(AI)自身の「自己フィードバックで改良、高度化した技術や知能」が、「人類に代わって文明の進歩の主役」になるという想像上の事象だ。簡単に想像してみると、人間と同じ学習能力を備えた人工知能が自らの学習能力を向上できる機能があるとすれば、限りなく学習能力と処理スピードが向上していき、あっという間に人類の能力を越える存在になり、人類の脅威となるという概念でもある。
しかし、この概念は、今の技術で呼ばれているArtificial Intelligence(AI)とは次元の異なる議論である。例えば、随分と前にチェスの世界チャンピオンを破り、クイズ大会で雑学世界一を競ってニュースになったコンピューターがあったが、あれは、データをプールして並列分散処理を行えば、実は人工知能は必要ない。敢えて言えば人工無能である。Siriが言葉を分析して、回答してくれるのと何一つ変わりがないものなのだ。Siriを使ってみればわかるだろうが、一定の言葉に関しては反応し、それ以外は、「すみません、よく判りません。」と反応する。一見、言葉を理解し、対応してくれるAIなのかと勘違いする人もいるだろうが、自身が持つデータベースとそれに伴うアクション以外には発展がない、改良を続けるには人手が必要なのである。
シンギュラリティの示す、「自己フィードバックで改良する。」とは、自分自身でコードを書き、自らの規定や枠組みを拡張する事を意味しているが、これは必要に応じて、アプリやライブラリを追加するとか、1万通りの手法を並列分散で処理してみるとか、といった事とは次元の異なる事で、コンピューターが自ら処理能力を拡張するという事を意味している。そんな事ができるようになるかどうかはさておき、そもそも、シンギュラリティの実現には、それだけでは程遠いのだ。
プログラマーの創造の過程をよく考えてみるといい。コーダーではなく、プログラマーである。プログラマーは、解決策はわからないが結果はどうしたい、という課題を与えられる。
これを解くプロセスは、 1.現状の分析。
2.結果を満たす条件の決定、テストの作成。3.現在存在している解決手段の利用(つまり、ライブラリの利用)。
4.#3で #2の結果が満たされない時のコードの追加、改変。5.#2 を満たすまで、#4 に再帰する。
となる。
つまり、そのコンサルティング会社が指摘している「シンギュラリティ」の実現課題は、#4 だけを意味しているが、現状で言われているAIが可能なのは、せいぜい #3 くらいである。
例えば、言語や文章のような非定型のデータを処理するのであれば、#4 は可能だ。言語処理部分をデータ条件に応じて自動コード生成し、再コンパイルする。これを再起的に繰り返せば、一定の処理結果を出せる。私自身も26、27年前にUNIXで、この程度のコードは書いている。非定型文の解釈においてコード拡張すること自体は私には問題ではない。しかし、非定型文以外の課題はどうすればいいのだろう?
問題はゴール、そのものの決定である。
結果を満たす条件の決定ができなければ、再帰的学習プログラムは無限ループに陥る。例えるなら、コンピューターゲームで何が勝敗条件なのか分からずに、ゲームに参加してしまったようなものである。コインを取る事なのか、モンスターを倒す事なのか、脱出口を見つけ出す事なのか、それとも複数のパーティが総合得点を競うゲームなのか知らずに、とにかくログインしてしまい、ログアウトも出来なければ、ゲームオーバーになる事もない、しかし、ゲームは続けなければならないという、そんな状態だ。これでは、Netflixで見られる「ソードアートオンライン」をさらに地獄にしたような動画は作れるだろうが、そんな動画を見せられている方はもっと辛い。
加えて、結果を満たす条件を決定付けるのに、現状の分析が必要になる。
現状分析を行うには現実世界は広すぎる。一定の仮定や方法論から始まり、現状を理解する上での間違った経験を総当たり的に繰り返す中で、最も現状に近いと思われる最適解を抽出して、それを基に、現状の分析を行わなければならない。
AIは不完全な世界では成立しない。これは、合理性を意味しているのではなくて、どのようにデータを取得したら良いか?どのようなデータを取得すべきか?を把握できない世界では AI は成立しないのである。
これはつまり、データの意味を解釈する存在が必要である、という事を意味している。
某コンサルティング会社が高々と宣伝している「シンギュラリティ」の実現課題は、人々が、まさにコンサルティング会社に求めたい過程と成果であり、与えたい課題なのだ。別の視点からみれば、「シンギュラリティ」をコンサルティング会社が議論すること自体が矛盾していると言えないだろうか?
さて、某大手クラウドサービスベンダーが提供しているAIサービスが一昔前からあるが、そのベンダーに勤めていた人によると、昔はインドにあるデータセンターのオペレーターがデータマイニングした結果を人手でサジェスションしたり、お知らせしたりしていただけ、だったそうだ。似たような話が日本にもあり、グラフや3次元可視化システムでデータを表示するのではなく、100文字ほどの文章をいかにもコンピューターが抽出したかのような形で印刷されたレポートに掲載しておくと、AIが文章で指示してくれた!などと勘違いしているマーケティング担当者が20年ほど前にたくさんいた。いや、10年ほど前にもいた。レポート作成処理の中に入って、文章を書いていたのは人間である。(笑)
いまだに、日本にはそうした事を理解できていない人が、 ゴマン といそうだ。
現在、最も先行している AI 技術は、ディープラーニング技術である。
各種のデータマイニング技術を駆使して、データからパターンや傾向を学習するもので、言語構造を問わない自然言語処理(NLP)や画像解析処理などが存在する。これをもっとも早く商業化してサービス提供しているのが、リッチレリバンスであり、業界では少なくとも18ヶ月は AI 技術で先行していると言われている。何ができるのかというと、各個人に最適な商品の推薦、推奨をリアルタイムで行う事ができる。1年前の自分や3ヶ月前の自分が欲しい商品ではなくて、今、欲しい商品をレコメンドする。そしてそれだけでなく、Webサイトをその人が注目している商品を中心に並べ替えて表示したり、検索結果でも各個人への最適な商品の推奨を行ったりできる。言語学的な正確性だけでなく、個人の嗜好と文脈に沿った検索結果を抽出する事ができる。例えて言うなら、レコメンドエンジンのAmazon Prime Nowだ。Prime Nowは2時間以内にお届けしてくれるだろうが、RichRelevanceに2時間と言う時間は必要ない、リアルタイムで商品のレコメンドをやってのける。更に極め付けは、Amazon Prime Before のようなサービス、現実に、Amazonにはそんなサービスは無いのだが、AIが必要な商品を予測して届けてくれるような、電子メールを使ったレコメンデーションサービスができる。つまり、各個人は、今は気が付いていないが、(時間軸としてのリアルタイムを超えて)予測的に、あなたは、この商品にきっと興味を持つ、あるいは必要になるであろう、という予測的なレコメンドまでやってのける。
この12月には、Shopify Plus向けのコネクターも提供された。ニューノーマルでの社会的距離と接触リスク回避が叫ばれる中、優秀な店員の代わりとなるパーソナライズ レコメンデーション エンジンの採用は米国と欧州で更に進んでいる。...ここ、日本においても、オンラインビジネスを次のステージに進めるべきではないだろうか?
お問い合わせは、こちらまで:takashi.miyatani@algonomy.com
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