安倍政権が強行する沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設に向けた海上作業に反対し、中止を求める抗議集会が23日、米軍キャンプ・シュワブのゲート前で開かれ、県民の怒りで埋め尽くされました。7月以降に本格化した現地の抗議行動で最大規模となる3600人(主催者発表)が参加しました。
那覇、沖縄、名護市など県内各地から少なくとも35台のバスを手配。それでもバスに乗り切れない人が続出しました。家族連れやお年寄り、地区を挙げての参加などが目立ちました。
「工事ダメ」と子どもと手作りしたボードを手に那覇市から家族と駆け付けた男性(34)は「将来子どもから『何もしなかったの?』と言われないよう今しなければ」と話しました。「これ以上の基地はいりません」などのプラカードを持った子どもなど広範な市民が基地周辺の歩道を約500メートルにわたって埋め尽くしました。県民総意を力ずくで押さえつけて工事を進める政権と、埋め立てを承認した仲井真(なかいま)県政に対し、全県的な怒りの広がりを示しました。
現地団体を代表してヘリ基地反対協議会の安次富(あしとみ)浩共同代表は、1週間足らずの呼びかけで目標2000人を大きく上回る集会が実現したことに、「画期的だ。このたたかいは勝てる」と強調。「県知事選で勝利して安倍政権と仲井真知事に沖縄の怒りを、民衆の力で示そう」と訴えると、参加者はひときわ大きな拍手で、連日の抗議行動への連帯を示しました。
稲嶺進名護市長は「今こそ県民の心を見せる大事なとき。絶対に今年は(仲井真)知事に『いい正月』を迎えさせないよう、力を合わせよう」と呼びかけました。
「島ぐるみ会議」の平良朝敬共同代表(かりゆしグループCEO)は「基地と観光は共存できない」と訴えました。
呼びかけ人の一人を務めた日本共産党の赤嶺政賢衆院議員もあいさつ。「県民が反対する基地は絶対つくれないという歴史を切りひらいていこう」と力を込めました。集会には穀田恵二党国対委員長・衆院議員も参加しました。
集会は、沖縄関係の野党国会議員や市民団体などでつくる「止めよう新基地建設! みんなで行こう辺野古へ。」実行委員会が主催しました。