
「ドーパミン過剰時代に正気を保つ方法」の続きです!(#1,#2)
このシリーズでは、
「生活はそこそこ安定している」
「別に不幸なわけでもない」
「なのに、なぜか物足りない」
といった現代人にありがちな“謎の空虚感”をテーマに、その正体と対処法をドーパミンの視点から掘り下げております。そこで前回から「ドーパミンを適度に増やす方法」って問題を掘り下げてまして、そのための基礎編を見てみました。今回もその続きで、ドーパミンを適度に増やす方法の「応用編」を見てみましょう。
応用技術1:「成功確率50%のこと」をやる
「やる気が出ないから、小さな成功体験を積もう」とは、よく言われる話。際この考え方は間違っておりませんで、ご存じ「行動活性化療法」などでも「達成可能な行動」をコツコツと積み重ねることが推奨されております。
が、ここで少し問題もありまして、“成功率ほぼ100%のタスク”ってのは、ドーパミンを出すブースターとしては弱いんですよ。というのも、ドーパミンを強く反応させるためには報酬予測誤差が必要でして、これがどういうものなのかを簡単に言えば、
- 私たちの脳は、「期待より良かった!って体験をした時にドーパミンが増えるが、「期待より悪かった」時にはドーパミンが低下する
というメカニズムのことです。つまり、ドーパミンってのは、私たちの期待値によって出方が左右されるってことですね。
実際、動物実験や強化学習モデルでは、ドーパミンの出方には、以下のパターンが見られることがわかっております。
- 「成功率100%のタスクに取り組む!」ときには、期待との誤差がないのでドーパミンの出方は弱い
- 「成功率0%のタスクに取り組む!」ときには、脳が「どうせ無理だ」と思うためドーパミンの出方は弱い
- 「成功率50%前後のタスクに取り組む!」ときには、結果がどうなるかがわからないので、ドーパミンの出方が最大化される
要するに、「これは成功するかも?いや無理かも?」ぐらいゾーンが、ドーパミンにとっては一番熱いってことですな。多くの人がギャンブルにハマってしまう理由も、まさにこのようなメカニズムが働くからであります。
となると、「じゃあ簡単なタスクをこなせ!ってアドバイスは意味がないんですか?」と思うかもしれませんが、これは両者の役割が違うだけなので注意しておきましょう。簡単に言うと、
- 成功率ほぼ100%のタスク → やる気がゼロの時の「最初の一押し」に有効
- 成功率50%のタスク → やる気を持続させるために有効
みたいな感じです。やる気がゼロのときは、まず100%タスクで刺激を与えてモチベーションを上げるのが吉なんんだけど、そのままだと脳はすぐドーパミンに慣れてしまうので、どこかで“予測不能な状態”を作り出さねばならないわけです。ゆえに「成功確率50%」を目指す必要が出てくるわけっすね。
では、脳にとって正しく“50%のタスク”を作るためにはどうすればいいのか? 具体的には、以下のステップをお試しあれ。
コメント
コメントを書く