
RIZINマッチメイカー柏木信吾が語る2026年の「RIZINvs世界」!(聞き手/ジャン斉藤)
――柏木さんの会見通訳は外国人ファイターのキャラも伝わって最高なんですけど、とくにサバテロの場合はトラッシュトークも重なってキレキレですね(笑)。
――あー、だから面白い。敬語だとサバテロのキャラクターが活きないですね。
柏木 敬語のほうがいいときもありますよね。そこはキャラによると思います。昔でいえば、マネル(・ケイプ)もいまみたいなかたちでやれば面白かったんですけど(笑)。まあ、彼は彼でキャラは伝わってましたけどね。
――パッチー・ミックスの参戦発表会見も面白かったんですけど、パッチーの登場は誰も予想できませんでした。
――なんでもお漏らしする北米界隈で「パッチーがリリースされた」という噂が流れてもおかしくないですよね。
柏木 そこはマネジメントのアリ・アブデルアジズの力が働いたんですかね?
柏木 基本的にはアリですね。
――いつ頃から交渉は始まったんですか?
柏木 リリースの話を聞いたのは連敗したあとですかね。
――ということは10月の段階で!
――ベラトールは信じられない金額を払っていたし、UFCもなかなかの契約だったみたいですね。
柏木 パッチーはPFLから出ていってUFCと契約したのでPFLには戻りづらい。行く場所はKSW、オクタゴンしかないんですよね。
――ONEはないですか?MMA部門を縮小しちゃってますけど。
柏木 アリとONEは以前は蜜月でしたけど……。
柏木 だから無理に追わなかったんですよね。榊原社長に報告したら「金額が合えばいいんじゃない?」ということでしたし。それで今年に入ってからアリのほうから直接売り込みがあって。たぶん、どこの団体も難しかったんでしょうね。
――PFL以外でそれなりのお金を払うのはRIZINしかないですね。
柏木 だからってすぐに合意したわけじゃないんですけど、RIZINの都合もあったんですよね、3月の有明のメインカードをどうするのか。秋元強真選手とパッチーに落ち着けばいいんじゃないの?と。
――なるほど。秋元強真の相手としてハマったわけですね。
――有明が3月7日じゃなくて、4月とか5月だったら、契約がまとまってなかったかもしれない。

柏木 そうですね。だからやっぱりタイミングって大事なのかなと。パッチーのタイミングもあるし、こっちのタイミングもある。それこそシェイドゥラエフを3月に出すべく動いてたんですけど。ノジモフやシェイドゥラエフとか、大晦日にインパクトを残した選手を年の頭に出していくのは当然なんですけど、ちょうどラマダンで……。
柏木 社長は「なんとかならないの?シェイドゥラエフと話してよ」と粘ろうとしましたけど(笑)。シェイドゥラエフ、ノジモフ、ケラモフも動けない中で、パッチーだったら目玉になるんじゃないかってことですね。
――パッチーがムスリムだったら……。
柏木 思わずアリに聞いちゃいましたから(笑)。「パッチーはラマダンじゃないよね?」って。
――MMA事情が見事にハマったパッチー獲得だったわけですね。以前と違って高い金を払ってまで選手を起用する団体がなくなってる。
柏木 困るのは選手たちですよね。だから自分の価値や考え方をリセットしないといけないかなと思います。いまは完全に買い手市場で、団体側からすれば「じゃあ、どんだけお客さんを入れてくれるの?」ってことになるので。選手からすれば、こっちは性格の悪い奴と嫌われてるのかもしれませんけど(苦笑)。
――UFCやPFLのファイトマネーの相場が落ち着いてるからRIZINもやりやすい。パッチーの参戦は北米でも大きなニュースになってましたね。
柏木 やっぱりUFCからリリースされたという話がまったく出てなかったので、みんな驚いたんだと思います。リリースが先に報道されてたら「じゃあ次はどこで戦うんだ?」って話になるじゃないですか。UFCから切られたというニュースすらもなく、いきなりRIZINと契約したから相当のインパクトがあったんじゃないかなと。
――もちろん複数回契約なんですよね?
柏木 はい。複数回契約でフェザー級でやると。本人からしたらちゃんと試合がしたいと。
――「ちゃんと試合がしたい」とは?
柏木 パッチーの考え方では、必ずファイトキャンプがあって試合をする。そこはセットなんだと。でも、いいファイトキャンプもあれば、悪いキャンプもあって、それが結果に繋がってくる。そこは長い目で学んでいく必要があるみたいなことを言ってたんですけど。
――UFCでは悪いファイトキャンプだったと?
柏木 いや、ファイトキャンプすら張れてなかったんです。UFC最初のマリオ・バティスタ戦なんかはオファーから試合まで2週間しかなかった。ファイトキャンプほぼなし、体重17キロも無理やり落としただけ。それでも判定まで持ち込めたし、そんなに自信をなくすことはなかったというんですね。
――まさか2試合で切られるとは思ってなかったんでしょうね。
柏木 UFCからすれば、連敗したことで不良債権になったんじゃないですかね。パッチーの場合は普通の新規契約ファイターとは違うじゃないですか。
――1万ドル+1万ドルなわけがないですね(笑)。
柏木 他団体のベルトや実績を盾に「自分の価値はこれだけある!」って主張しながらUFCに入ってくるんで、契約に至るまでにいろんなやり取りをしたと思うんですよ。UFCからすれば、パッチー側の言い分を聞いて契約したのに「全然勝ててないじゃん」と。しかも2戦目はUFCデビュー戦の相手ですから「こんな高い条件は飲めないよ」と。コストパフォーマンスが一番のネックなんじゃないですかね。
――試合内容もそこまで響いてなかったですし……。
柏木 それで「いらない」という判断になったんだと思いますよ。
――最近のUFCの首切りは怖いですよね。勝ち越していてもバッサリいきますし。
柏木 これからのパラマウントUFCは、しっかりと貢献しなきゃ生き残っていけないってことだと思います。「俺は強いファイターだから、これだけもらってあたりまえ。勝ったんだからいいだろう」っていうスタンスは通用しなくなってきてると思いますね。
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