あだち充の『みゆき』は少年ビッグコミック(旧称「テレビくん」)に連載されていた。この雑誌は変わり種で、創刊当初、少年誌なのにどの連載にも必ず女性のヌードやパンチラなどのお色気シーンを入れるということを一種の不文律としていた。おかげで『球道くん』を連載していた水島新司は、彼には不向きな女性のヌードやパンチラを描く羽目になった。
この方針はすぐに立ち消えになり、やがて『球道くん』をはじめいくつかのマンガにはヌードやパンチラが出てこなくなった。しかし『みゆき』は最初から最後まで出ていた。あだち充は面白がって、この雑誌の方針をそれが立ち消えになった後も貫き通したのである。
ただしあだち充は、それ以前からお色気シーンをマンガの脈絡とは関係なく「サービスシーン」と称して入れ込む傾向があった。もしかしたら、雑誌は逆にこのあだち充のお色気シーンの描き方にインスパイアされ、全体の方針として採り入れたのか