
「スーパーエイジャーの科学」の続きです!(#1,#2,#3,#4,#5)
このシリーズでは、年をとっても脳と体が元気に動きまくる“スーパーエイジャー”の最新研究をもとに、いくつになってもピンピンした状態を保つための知見を考えております。
で、そのために本シリーズでは、スーパーエイジャー研究で有名なトポル先生が提唱する『Lifestyle+(ライフスタイル・プラス)』を掘り下げてまして、今回はその中から「たんぱく質、糖質、食物繊維」の話をしてみましょう。
さて、このシリーズでは、ずっと「栄養の最適量って人によって違うよねー」って話を続けております。一般的な推奨量やガイドラインが悪いって話ではないものの、それをそのまま全員に当てはめると、どうしてもズレが出てしまうもんで。
さて、たんぱく質、糖質、食物繊維についても、健康界隈ではいろんな考え方がありまして、
「糖質はなるべく減らすべき!」
「いや、筋肉のためには高たんぱく食が最強!」
「食物繊維は多ければ多いほどいい!」
みたいな話が世の中にはたくさんあるわけです。
しかし、こういった話は、どうしても「全員が同じ体で、同じ生活をしている」みたいな前提で語ることになりがち。もちろん大まかな原則としては参考になるんですけど、
- 朝から晩までデスクに座っている人
- 週に何度も運動する人
- 食欲が落ちている高齢者
- 食べてもすぐ腹が減る若者
- 胃腸が丈夫な人
- 豆や乳製品で簡単にお腹を壊す人
などなど、実際には体の条件も生活環境もバラバラですからね。こういった個人差をひとまとめにして、「1日〇gのたんぱく質を!」と言われても、「そりゃ本当ですか?」って気がしてくるわけです。子どもと大人では薬の服用量が違うように、栄養の必要量だって人によって変わるはずであります。
というわけで今回は、「糖質・たんぱく質・食物繊維の最適量は、なぜ人によって変わるのか?」を見ていきましょうー。
タンパク質の必要量に、個人差が出る理由とは?
まず押さえておきたいのが、タンパク質の「推奨量」は、その人にとっての最適量をピタリと示す数字ではないという点です。よく言われる基準に、
- タンパク質は体重1kgあたり1日0.8g
というものがあるじゃないですか。体重60kgなら48g、70kgなら56gって感じですな。数字としてはわかりやすいので、「これを満たしていればOK」と考えたくなるわけっすね。
が、この数値ってのは、主に若い成人を対象にした短期の研究をもとにしたものでして、それゆえにたとえば高齢者などは必要量を低く見積もっているかもしれないんですよ。だいたいの人は、80歳までに平均でピーク時から約8kgの筋肉を失うものなんで、年をとればとるほど「不足しない量」と「筋肉を守る量」がズレる可能性があるわけです。
ここはめっちゃ大事なポイントで、タンパク質の推奨量は、あくまで「多くの人が大きく不足しないための目安」ぐらいに考えて、健康寿命を伸ばすための個別の最適量じゃないってところは、くれぐれも頭に入れておきましょう。
実際のところ、私たちにとって必要なタンパク質は、少なくとも以下の条件で変わるんですよ。