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感情知性を、あらためて学び直そう!」の続きです!(#1,#2,#3,#4)

 

このシリーズでは、AIの時代こそ感情知性が大事だよねーって話をしております。

 

というのも、文章の要約、企画のたたき台、情報収集などは、AIがかなりの速度でやってくれるようになった昨今。以前なら「知識が多い」「処理が早い」だけでどうにかなった場面が、いまや通用しなくなりはじめたわけです。となると、人間側に残る大きな仕事は、「自分は何を大事にしたいのか」「この状況で誰にどう関わるのか」「いま湧いている感情をどう扱うのか」といった部分になってくるじゃないですか。

 

ここで必要になるのが、ズバリ「感情知性」であります。ご存じのとおり、感情知性ってのは、自分と他人の感情を理解し、感情に振り回されず、必要に応じて行動や人間関係に活かす力のことでして、人間としての判断や関係づくりには欠かせないんですな。ここはAIには代替されにくいでしょうし。

 

で、前々回からは「感情に気づく力」に欠かせない4要素を見てまして、今回はそのラスト。「感情の強さを見る」方法を見てみましょう。

 

 

 

要素4. 感情の強さを見る

最後に見るのは、感情の「強さ」です。感情の強さってのは、その感情がどれぐらい意識を占領していて、身体や思考、行動の衝動にどれぐらい影響しているかを示す目安のこと。

 

当然ながら、同じ「不安」でも、強さが2なのか、8なのかで、やるべきことはまったく変わるはず。同じ「怒り」でも、「ちょっと引っかかる」ぐらいなのか、「今にも言い返しそう」なのかでは、必要な対処が違ってきますからね。

 

そこで役に立つのが、感情を0〜10点で測る方法であります。

 

これは別に、正確な心理テストではありませんで、大事なのは、感情を「ある/ない」の二択で見ずに、どのくらい強いのかを確認することです。たとえば、不安ならこんな感じ。

 

点数状態の目安起きやすいこと
0〜1 ほとんど感じない 特に意識に上がらない
2〜3 少し気になる 頭の片隅にあるが、普通に行動できる
4〜5 はっきり気になる 集中力が少し落ちる、何度も考える
6〜7 行動に影響し始める 避けたい、先延ばししたい、確認したい衝動が強くなる
8〜9 かなり強い 冷静な判断が難しくなる、身体反応も強い
10 完全に飲み込まれている 今すぐ逃げたい、怒鳴りたい、泣きたいなど、衝動が支配的になる

 

こんな感じで数字をつけると、感情との距離が少しできるはず。たとえば、

 

  • 「私は不安だ」ではなく、「いま不安が7ぐらいある」になる。

  • 「私は怒っている」ではなく、「怒りが6ぐらいまで上がっている」になる。

 

みたいな感じっすね。この違いは小さく見えますが、かなりメンタルの安定にとっては重要でして、感情と自分が完全に一体化していると、私たちはその感情が命じるままに動きやすくなりますからね。一方で、感情に点数をつけられると、「いまは判断を急がないほうがよさそうだ」「少し落ち着いてから返信しよう」と考える余地が生まれるんですよ。特に感情知性が低めの方は、この作業を行うだけでも感情に飲み込まれる前にワンクッション置けるようになるので、お試しください。

 

で、ここでよくある失敗は、点数を正確につけようとしすぎることであります。たとえば、

 

  • 「これは5なのか、6なのか?」
  • 「怒りは4だけど、不安は7で合っているのか?」
  • 「昨日の不安と比べると、今日は何点なのか?」

 

みたいな感じっすね。このように考えすぎると、逆に面倒になって続かないので注意してください。

 

なので、最初はかなりざっくりで大丈夫。おすすめは、まず3段階で見る方法であります。

 

レベル目安やること
低い 0〜3 そのまま観察する。急いで対処しなくてもよい
中くらい 4〜6 身体感覚や考えを確認し、軽い調整をする
高い 7〜10 重要な判断を避け、安全確保とクールダウンを優先する

 

最初から0〜10で細かく測るのが難しければ、こんな感じで「弱い」「中くらい」「強い」だけでも十分。慣れてきたら、「中くらいだけど、やや強めだから6かな」ぐらいに細かくしていけばOKです。

 

感情の強さがわからないときは、次の4つを確認すると判断しやすくなりますんで、こちらをお試しください。

 

 

1. 身体反応はどれくらい強いか?

感情が強くなるほど、身体の反応も目立ちやすくなったりします。たとえば、

 

  • 心拍が上がる
  • 呼吸が浅くなる
  • 胸が詰まる
  • 胃が重くなる
  • 顔が熱くなる
  • 手に力が入る
  • 肩や首が固まる

 

こうした反応が少しある程度なら、3〜4ぐらいかもしれません。身体の変化がはっきり行動に影響しているなら6〜7ぐらいだし、身体反応が強すぎて落ち着いて話せないなら、8以上と見てもよいでしょう。

 

 

2. 頭の中で何回ぐらい繰り返しているか?

同じ考えが何度も浮かぶなら、感情はそれなりに強い可能性があるでしょう。たとえば、

 

  • 「嫌われたかもしれない」
  • 「失敗したかもしれない」
  • 「あの言い方は許せない」
  • 「どうして自分ばかり」

 

といった考えが、1回だけ浮かんで消えるなら感情の強さは低めであります。何度も戻ってくるなら中くらい以上だろうし、他の作業が手につかないほど繰り返すなら、かなり高めです。

 

 

3. 行動への衝動はどれくらい強いか?

感情が強いほど、「何かしたい」という衝動も強まったりします。たとえば、

 

  • 不安なら、
    • 確認したい
    • 逃げたい
    • 先延ばししたい
    • 誰かに保証してほしい

 

  • 怒りなら、
    • 言い返したい
    • 責めたい
    • 無視したい
    • 相手を論破したい

 

  • 悲しみなら、
    • 何もしたくない
    • ひとりになりたい
    • 誰かにわかってほしい

 

みたいな感じっすね。この衝動が「あるな」と気づける程度なら、4〜5ぐらい。実際に行動しそうなら、7以上。もう行動を止めるのが難しいなら、8〜10ぐらいと見てよいでしょう。