• このエントリーをはてなブックマークに追加
Googleのスマートグラスは世界を変えるか。(2041文字)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

Googleのスマートグラスは世界を変えるか。(2041文字)

2013-05-01 07:47
    ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代

     橋元良明ほか『ネオ・デジタルネイティブの誕生』という本を読んでいて、驚いた。内容が古いのだ。いや、3年前の本だから古いのは当然だが、それにしてもたった3年の間で状況はこうも変わったのかと思わされた。

     この本の主題はデジタル・ネイティブ(生まれた時から電子機器が身近にあった世代)の生態とネオ・デジタルネイティブ(現在、中高生の新しい世代)の誕生を語るところにあり、当然、電子機器の話題がひんぱんに登場するのだが、その内容は時代を感じさせるものだ。

     この時代、ケータイの回線はまだまだ遅く、何とか動画を見るのに耐えられる程度。そして何より古さを感じるのは、本文中にスマホとかタブレットPCの話題が登場しないことである。

     一応、この頃には最初期のiPhoneは登場しているはずなのだが、日本への輸出はまだだったかな。だからまあ、よくよく考えれば当然のことなのかもしれないが、「ネオ・デジタルネイティヴはケータイを巧みに使いこなす世代である」という説明がまったく無効化してしまっていることに一驚させられた。いまは普通にスマホを使いこなしている中高生も多いはずだからね。つまりはたった3年のあいだにデジタルガジェットの世界はまったく様変わりしてしまったわけだ。

     もちろん、いまでもスマホもタブレットも持っていないひとは大勢いる。しかし、いま、デジタルガジェットを語るにあたって、スマホやタブレットの説明を欠かすことはできない。それらはすっかりぼくらの生活に浸透し、生活そのものをドラスティックに変えてしまった。

     さて、Google Glassと呼ばれるメガネ型ウェアラブルコンピューターが話題を集めている。じっさいに装着してみたひとの体験談によると、音声を用いたユーザー・インターフェースには問題があるという話もあるが、新しいもの好きとしてはやはり気になる存在だ。

     もちろん、ただ写真を撮れるとか、音楽をかけられるといったレベルのことなら、メガネの形をしている必要はない。やはりGlassに期待するものは拡張現実機能である。

     たとえば、目の前に立っている人間が何もので、どのような地位にあり、どういったバックグラウンドを持っているか、一瞬でメガネに表示される、そういうシステムが導入されたら世界は変わるだろう。もちろん、プライバシーの問題があるからそう簡単に実現するとは思われないが、いずれはそういう時代が来るのではないか。

     拡張現実メガネといえばアニメ『電脳コイル』だが、そのレベルまで行くのは遠いとしても、近々、拡張現実がぼくたちの世界にあたりまえのように入り込んでくることは確定路線であるように思う。

     
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。