無口でネガティブ男子と超ポジティブで天真爛漫な魅力を持つ女子という、凸凹コンビのラブストーリー『僕らのごはんは明日で待ってる』が、公開中です。
『箱入り息子の恋』(2013)年や、『ハルチカ』(3月4日公開)の市井昌秀さんが監督を務め、「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔さんが主演、女優でモデルの新木優子さんがヒロインを務める本作。重要な役所である塚原優介を演じるのが、俳優の岡山天音(あまね)さんです。
岡山さんは『家族狩り』など数々のドラマに出演、auのTVCMでは斉藤由貴さん、夏帆さんと共にコミカルな親子を演じています。今最も注目すべき若手俳優の一人である岡山さんに作品の見所や役者というお仕事について等、色々とお話を伺いました。
―本作、とても楽しく拝見させていただきました。まず映画への出演について、塚原優介という役についてはどの様に決まったのでしょうか?
岡山:監督が僕のことを知っててくれてたみたいでお話をいただきました。現場でも、僕の過去作品のことで話しかけてくれて……。たぶん、塚原の役にイメージしてくれたんだと思うんです。
―脚本を読んだ時の感想はいかがですか?
岡山:斜に構えているつもりでは無いのですが、ちょっとくさっていたときに台本を読んだので染みました。「もしかしたら今電車で隣に座ってるカップルの話かもしれない」、と感じられるリアルなお話だったので、新鮮なラブストーリーになるのではと思いました。
―キャストの皆さんがすごく自然体で演じている様に感じたのですが、実際の現場はいかがでしたか?
岡山:日常を切り取ってるシーンが多かったので、現場でカメラが回ってない時でも、普段のままでいられました。それが、いいなっていうか、市井さんの現場っぽいなって。カメラが回っている時と、カメラが回ってない時の境界線を作らないスタイルだからやりやすかったです。普段の延長線上で芝居を出来た感じがしました。
―では本当にリラックスして。
岡山:そうですね。中島くんとも……しょうもない話ばっかりで(笑)。
―どういう話されるんですか?(笑)
岡山:う~ん、何の話してたかなぁ。友達と話してるような感覚で……「ごはん美味しいね」とか(笑)。あとは、人体の話とか。博識なんですよね、中島くんって。いろんな知識があって、それを聞いてるのが面白かったです。
―人体の話! それは聞いてみたいですね。そういえば、本作のキャッチフレーズが“うるキュン”なんですが、ここ最近うるキュンした事ってありますか?
岡山:難しいですね……! でも、今唯一思い当たるのが……。あーでもこれ話すようなことじゃなかも(笑)。先日の現場でもぐらが出たんですが、スタッフさんがみんな「もぐらがいた」「もぐらが出た」って言っている中、メイクさんだけが「もぐらが“落ちてた”」と言っていて、キュンとしました。
―えっ!?
岡山:「“落ちてた”ってどういうことですか?!」みたいな(笑)。素で言ってるんですけど、『僕らのごはんは明日で待ってる』の新木さん(小春)みたいなつかめない感じ。台本読んでるとき、小春にめっちゃキュンキュンしましたからね。
―あ~、その素の表現が変わってる感じ、なんか分かるかもしれません(笑)。ちなみに映画の中でキュンキュンしたシーンはどこですか?
岡山:「米袋ジャンプ」の後の告白とか。前半の学園生活での、なんか、読めない感じ? 告白する時に普段の感じでスッと言うところが。なんか、自分にない感覚・リズムで生きてる感じにすごいキュンとしましたね。
―ではここからは岡山さんご自身のお話を聞かせてください。役者を目指したきっかけは?
岡山:『中学生日記』っていうNHKの番組に、中学生の時に参加させてもらって。で、それがもう、本当にただただ楽しかったんで「こんな楽しいことがあるのか!」と思って。もっとやりたいぞこれはと思って、事務所のオーディションを受けて、入って、今に至るっていう感じですね。それまでは別に役者を目指していたわけではなくて、『中学生日記』に出た時も『中学生日記』が好きなだけだったので。そう思うと不思議な感じですね。
―影響を受けている作品って他にもありますか?
岡山:多分一番観てるのは『鉄コン筋クリート』ですね。実写じゃないですけど。中学生の時、学校行かずにずっと観てましたね。劇中で二人が、南の島かどっかに行くためにお金を貯めるんです。そこから色々あって、最後の最後でその二人が島にいるシーンが出てくるんですけど、まぁそれが現実に起こったことなのか、二人が行きつけなかったけど、夢みてた場所っていう意味なのかが、具体的に描かれていない終わり方なんですけど、ジーンときますね。
―私は『家族狩り』で岡山さんのお芝居を観てから、すごく素晴らしい俳優さんだなと感激し、色々な作品でも常に注目してしまいます。ズバリ、お若いのにどうしてそんなに素敵な演技が出来るのでしょうか?!
岡山:「芝居」からはちょっとはみ出ちゃう話なんですけど、人に恵まれてるな、出会いに恵まれているなというのはいつも感じています。同世代や同業者で面白いことを考えてたりする人と仲良くなったりするので、そういう人の話を聞いてると、映画とかドラマの観方も変わってくるし、現場で演じる時のスタンスも変わってきたりするので、そういう人たちからたくさん良い影響をもらえて有り難いです。
―楽しいお話をどうもありがとうございました!
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