アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは葛西純がアメリカで吠える!「GCWのクソ野郎ども! お前ら日本に来たいのか?」です

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3月8日22:30〜


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葛西純はマイクを取ると「GCWのクソ野郎ども!お前ら日本に来たいのか?」と言い放った。目の前には、まるで獲物を狩るどう猛な肉食獣のごとく凶暴なGCWのデスマッチエリート軍団、ニック・ゲイジ、シュラックらが立っていた。アレックス・コロンとの試合後、次々と葛西純の首を切り裂かんとばかりに、リングに上がってきた面々。盛り上がる観客。いきり立つGCW軍に向かい葛西は続けて一言「ファ●クユー!」と中指を突き立て、日本はハンパじゃないぞ!と、言わんばかりにリングを後にした。

この日の大会開始前に、GCWの選手たちには、8月に日本大会が開催されることが正式発表されていた。GCWはファンに向けて、その開催を発表する役目は葛西純以外には考えていなかった。

2月16日、米ニュージャージーのアトランティックシティにあるホテルSHOWBOAT(元カジノホテル)で開催されたGCW(ゲーム・チェンジャー・レスリング)の大会「They Said It Couldn’t Be Done」に、日本から葛西純が参戦した。葛西にとっては、約5年ぶりのアメリカ遠征だった。

蛍光灯の束を両腕に抱え、入場曲がかかるのを待っていると、観客たちが自分の名前を叫んでいるのが聞こえてきた。5年ぶりのアメリカ。初めての団体。しかもメインイベント。「オレッちの戦略は正しかったんだ」と、デスマッチのカリスマは聞こえてくる大歓声を耳にして、自分に語りかけた。

「カサイ!カサイ!」「クレイジーモンキー!チャッ、チャッ、チャチャチャ!」と、地鳴りのような歓声が鳴り響く。ゴング前にもかかわらず、「ホーリー・シット!ホーリー・シット!(超スゲー)」の大合唱が起こる異様な空間。GCWのファンたちは、葛西純の参戦を待ち望んでいた。

そして、葛西純を待っていたのは、ファンだけではなかった。<会員ページへ続く>
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