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原因不明の難病からの復活勝利! 征矢貴インタビュー「やっとスタート地点に立てた」
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原因不明の難病からの復活勝利! 征矢貴インタビュー「やっとスタート地点に立てた」

2019-06-11 09:23
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RIZIN.16神戸大会で衝撃的なKO勝ちを飾った征矢貴インタビュー。クローン病という難病と戦いながら復活を遂げたその裏側を12000字でお届けします(聞き手・松下ミワ)


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――
RIZIN初参戦にして素晴らしいKO勝利、おめでとうございます!

征矢
 ありがとうございます!

試合動画 https://gyao.yahoo.co.jp/player/11087/v00032/v0000000000000000653/
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――
2年ぶりの復帰戦ということでしたが、征矢選手が欠場を余儀なくされたクローン病というのはかなり大変な病気だったんですね。

征矢
 はい。試合をするどころか、生活すらままならない病気で。どういう病気かというと、クローン病は口から肛門までの消化器官のどこかに炎症が起きるというもので。自己免疫疾患といわれる病気の一つなんですけど。

――病気の原因もまったくわからないんですか?

征矢
 いまの医学ではわかってないみたいです。原因がわからないと治し方もわからないので、病気が発症してしまったら症状を抑える薬を飲み続ける対処療法しかできないという。だから、何か起きたらこうしましょう、症状がヒドくなったら今度はこうしましょうと。ボク自身もその繰り返しでした。

――
具体的な症状としてはどういうものが多いんですか?

征矢
 消化器官に炎症が起きるので、ご飯を食べたりすると下血したり。そのせいで、ヒドいときにはトイレに1日20~30回行かなきゃいけないので、なかなか普通に仕事もできないんですよね。

――
たしかに試合どころではないですね……。

征矢
 ボクは鶴屋(浩・パラエストラ松戸代表)さんにトレーナーとして雇ってもらっているんで、まあどうにか配慮してもらっていたんですけど。一番ツラかったのは、炎症が起きると大腸が腫れるわけなんですよ。そうすると便が通る道が狭くなるので、そこを便が通るときに激痛が走るというか。それで食欲もなくなっちゃって。もっとヒドくなると、医者から「何も食べるな」と言われるので、1袋300キロカロリーぐらいの粉をもらって1日6袋飲む。そういう生活を1ヵ月ぐらい続けていました。

――
流動食でなんとか済ませるわけですか。

征矢
 それがちょうど去年の7月、RENA選手との再戦を迎えた浅倉カンナのセコンドについていたときぐらいで、そのときが一番体調がヒドかったですね。じつは、その試合の前日には医者に入院しろと言われていて。

――
そんなに体調が……。

征矢
 でも、入院するのはイヤなので、無理やりセコンドについたんですけど(苦笑)。CRPという血液検査をすると、炎症を示す数値が測れるんですけど、その数値が高かったんですよ。

――
そもそも身体の異変はいつ気づいたんですか?

征矢
 初めはとにかくお腹が痛くて便が出なくなったんです。頻繁にトイレに行くようになって便意をもよおすんですけど、なぜか少ししか出ないという。そうしているうちに下血するようになったので「これはヤバいな」と。それで内視鏡検査をやったんですけど、カメラの映像を見ると素人が見ても腫れてて異常だなとわかるぐらいでした。

――
それは真っ赤になっていたということですか?

征矢
 赤いし、なんか普通じゃないんです。炎症が起きているのは素人目にもわかりましたね。内視鏡検査の時点で先生には「これはクローン病です」と言われました。

――
そこから薬を処方されて。

征矢
 最初はペンタサというクローン病に効くといわれる薬を服用するんですけど、これが僕にはあんまり効かなくて。なので、いまとなっては「よくなかったなあ」と思うんですけど、ステロイドの薬を使うようになったんですよね。

――
ステロイドというとスポーツ界では筋肉増強のイメージがありますけど、目的としては違うわけですよね。

征矢
 ステロイド薬は炎症を抑えるための薬ですね。でもあれは魔法の薬で。それを飲むと、じつはすぐに体調が改善するんですよ。だから、その瞬間は「あれ? もう治ったぞ。これなら復帰できる!」と思うんですけど、だんだん効かなくなるんです。最終的には飲む前よりも体調が悪くなっていくんですよね……。

――
身体が慣れてきちゃうからなんですかね。

征矢
 そうなんです。すぐ効く薬ってやっぱりデメリットもあるんだなって。ステロイド薬はまさに一時的によくなるだけの薬でした。

――
となると、病気を治すどころか、症状を軽減させるだけでも難しいという。

征矢
 じゃあ、次はどうするかとなったときに、今度はヒュミラという注射を打つんです。たぶん1本7万円ぐらいするんですけど。

――1本7万円!

征矢
 まあ、難病の人は国に申請するとその薬が月1万円とかで使えるようになるんですけど。ボクも申請して国から手帳をもらったんですけど、その手帳を見たときは「オレ、普通の人じゃないんだな……」と。なんか、病人というのを実感させられましたね。国のお金をもらわないと普通に生活できない人間なんだなって。

――
経済的負担が少なくなるとはいえ、複雑ですよね……。そのヒュミラというのはどういう薬なんですか?

征矢
 これはちょっと面倒な話になっちゃうんですけど、人間ってウイルスが入ってくると免疫が働いてウイルスを退治してくれるじゃないですか。でも、クローン病はウイルスが入ってきてないのに免疫が勝手に反応して暴走する病気で、要はウイルスが入ってきたときに鳴る警報が壊れている状態なんですよね。ヒュミラはその警報を切っちゃう薬なんです。つまり、免疫機能を反応させなくするんですよ。ただ、警報が鳴らないから、いざインフルエンザとかのウイルスが入ってきたときは凄く感染症にかかりやすくなるんです。でも、症状は抑えられるので、使ったときは「あ、これは治ったな」と。

――ん? それはステロイド薬のときと同じリアクションのような……。

征矢
 そうなんです。やっぱりだんだん効かなくなるんですよね。

――
それは不安になりますよねえ。まだ充分に対策法があるならいいんでしょうけど。

征矢
 でも、そこが難しくて。ヒュミラが効かなくなると、先生から「また違う薬を使うか、あとは治験に参加するかになるけど、どうする?」と。

――
治験というのはなんですか?

征矢
 要するに新しい薬ですね。

――
なるほど……。

征矢
 治験の場合、薬の効果を調べるために投与するグループをいくつかに分けるんですよ。ボクが言われたのは、まず普通のグループ、その2倍投与するグループ、半分しか投与しないグループ、あとは生理食塩水だけを投与するグループの4つで。

――
生理食塩水だけというグループもあるんですか?

征矢
 一応、効き目を比べるためにそういうグループも必要みたいなんですけど、普通に生理食塩水だけを投与されるグループに入れられても困っちゃうんで、そんな確率にかけてられないなと思って。だから、ボクの中で治験はダメだなと。なので、別の薬を試そうと思ったんですけど、クローン病の薬って認可されているのは3種類か4種類で、その一つがヒュミラなんですよ。そうなると、これ使って、次はこれ使ってと進めて、最終的に何も使うものがなくなったときに、大腸を切除するしかなくなっちゃうんですね。

――
それが最終手段なんですね……。

征矢
 そうなんです。でも、ボクは最終的にメスを入れたら戦えないなと思ったんで。だから「ちょっと考えます」と言って自分でいろいろ調べていくわけなんですけど。

――
ちなみに、その間はずっと同じ病院に通い続けていたわけですか?

征矢
 ボクはそうですね。というか、その病院はクローン病に関しては有名で、いいお医者さんがいる病院だったんですよ。もちろん先生も親身になって治そうとしてくれていたので。でも、薬で一時的によくなったり悪くなったりというのの繰り返しでした。

――
どのくらいの間隔で通院していたんですか?

征矢
 月1です。薬をもらいに行くときと、本当にヤバいときと。

――
そのあいだは、トレーナーの仕事や練習は?

征矢
 練習もできる範囲でという感じでした。でも、どんどん自分が弱くなるというか、いままでできていた動きができなくなったりして。それが悲しかったですね。

――
じゃあ、ギリギリ入院はせず?

征矢
 入院は1回だけでした。でも、ヒュミラも効かなくなったので、自分なりにいろいろ調べていくと「この食べ物がいい」「このサプリが効く」とか、やっぱりいろんな情報があふれているわけなんですよね。困っている人が多いぶん。

――
うーん、難病にありがちな話ですよね。

征矢
 ただ、けっこう共通しているのが「身体の免疫力を上げる」という内容で。身体を温めたり、ビタミンを摂ったり、根本的な部分はすべて身体の免疫力を上げるといい方向に向かうのかなあと自分なりに考えて。ちなみに、ステロイド薬というのは身体の免疫力を抑える薬だったんですよね。そして、ヒュミラも免疫機能の警報を切っちゃう薬で。

――
あ、それって逆ですよね!

征矢
 そう、どっちも真逆だったんです。だから、薬を使いながら免疫力を高める努力をしてもまったく意味がないなと。そこでたどり着いたのが、大阪・高槻にある松本医院というところだったんですよ。

――
それが、試合後のコメントでおっしゃっていた東洋医学との出会いなんですね。

征矢
 松本医院を詳しく調べたら、薬を一切使わずに漢方と鍼で身体の免疫機能を上げて治すという治療方針で。それはボクの考えと合っていると思ったので、両親に援助をしてもらって松本医院に通うようになったんです。

――
回復の兆しは、その松本医院だったと。

征矢
 ボクは本当に松本医院の情報は広めてほしいと思っているんですよ。 その先生はかなりの天才肌で変わり者のおじいちゃんなんですけど、「オレは原因がわかるから。だから治し方もわかるんだ」と。

――
スゴい自信です!(笑)。

征矢
 その先生が言うには、人間って肉体的にも精神的にもストレスを感じると、コルチゾールという副腎皮質ホルモンが出るんですけど、それが免疫機能を下げるらしいんですよ。それが出続けていると、結局ステロイド薬を飲んでいるのと一緒なんですよね。だから免疫機能をあげることが大事ということで。で、ちょっと難しい話になるんですけど、免疫機能が反応するものにはウイルスのほかにも、化学物質があるんですよね。

――
たとえば、食品添加物とか。

征矢
 免疫細胞にはそういう化学物質を身体の外に出す働きもあるんですけど、化学物質はウイルスと違って死んでいる物質なので、倒さずとも身体から排出すればいいんです。この「ウイルスは倒す」「化学物質は排除する」というバランスがとても大事で、免疫機能が化学物質まで倒そうとして暴走しているからダメなんだ、と。先生は「オレは日本で唯一そのことに気づいた」と言っていて、実際にそれで治った人がたくさんいるんですよ。

――
先生によると、その具体的な治療法が漢方と鍼なんですね。

征矢
 とにかく免疫機能を上げて身体の機能を元に戻せば治るということだったので、去年の9月に初めて行って漢方をもらって。あとは1週間に1回、鍼の治療をして免疫を上げるというのを続けています。鍼治療は松戸で受けているんですけど、漢方と鍼はいま現在も続けています。

――
そこから復調に向かうわけですか。

征矢
 ただ、それですぐに治ってくれればいいんですけど、薬をやめていままで抑えていた免疫をボンッと上げるんで、その反動が凄くて。こういうのを薬のリバウンドと言うんですけど、これがまたキツいんですよ。

――
薬のリバウンド……。ちょっと厄介そうですね。

征矢
 いや、本当に厄介です。去年の9~10月ぐらいは39度ぐらいの熱が1ヵ月ぐらい続きましたし。

――
39度が1ヵ月ずっと!

征矢
 それでもボクは短いほうですね。人によってはもっと続く人もいるみたいで。あとは下血も凄いしお腹も痛くて。これは合併症だと思うんですけど、関節とかも腫れてきちゃってペットボトルの蓋も開けられなくなったことがありました。だから「……これ、本当に治るのかなあ」って。

――
でも、信じるしかないんですもんねぇ。

征矢
 そうなんですけど、やっぱり終わりが見えないんですよ。ここまで頑張れば治るよと言ってくれたら頑張れるんですけど。でも、それに耐えられずに薬を使っちゃうと、また元に戻っちゃうんで。だから、初めて松本医院に行ったときは「絶対に家族の人と一緒に来てくれ」と言われました。とても1人じゃ治せないから。いま実家で生活していますけど、本当に両親のおかげというのはありますね。

――その1ヵ月後はどうなったんですか?

征矢
 それが、ある日、急に体調がよくなってきまして。

――
おお!

征矢
 それでもガッツリと練習を再開したのは今年に入ってからですけど、4月末とか5月頭ぐらいには「いけるぞ」と。なので、鶴屋さんに「もう試合ができます、試合したいです」と言いました。

――
それって本当にごくごく最近の話なんですもんね。闘病中は、ジムのみんなが一生懸命練習しているのが励みになったというコメントもされていましたね。

征矢
 まあ、みんなの試合前の練習を見てて「悔しいなあ」と思うときもあるんですけど、選手はもの凄く努力していて追い込んでいるので、それを見たらこっちもヤル気になって。カンナだって、3つ年下の女の子が本当に追い込んだ練習をしているわけですし、扇久保(博正)さんも試合前は壮絶な練習をしているので。やっぱりこの人たちを見たら「また頑張ろう」と思いましたね。<続きは会員ページへ>
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うーん
ステロイドを使った治療自体は最大公約数を治す意味で間違ってない。
一時的に良くするっていうのは違うじゃないかな?

漢方も治す方法の一つとして間違ってないけど
これから治療する人はステロイドを最初から絶対的に否定しないでくださいね。

征矢選手も言ってるようにあくまでも、征矢選手がステロイドに合わなかったっていう話なので
1週間前
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