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多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。今回のテーマはクレベルvs摩嶋? 米山引退、憂流迦vs所は幻に……です!!(この記事はニコ生配信されたものを編集したものです)
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――今日はシュウさん自身の気になるツイートも含めて、またいろいろお話をおうかがいできればと思っております!
シュウ はい、よろしくお願いします。
――まず、先日のDEEPで元谷友貴選手に一本負けした米山千隼選手について、今後の件でいろんな情報が錯綜していますよね。米山選手は25歳で今後をかなり期待されていますが……。
シュウ じつは米山選手からは元谷選手との試合の前から「もし負けたら、これを最後に試合をするのはやめるかもしれない」とは言われていたんですよ。
――ああ、そうだったんですか……。
シュウ 実際、試合が終わったあとに連絡が来まして「試合に出るのはやめようと思います」と。とりあえず、練習はするかもしれないけど、試合に出るのはおしまいみたいな感じで。要は引退ですね。
――メチャクチャもったいないです!
シュウ もちろん「いつでも気が変わったら戻ってきて」とは言っているんですけどねえ。まだ年齢も若いですし、MMAは経験を積んで強くなる競技じゃないですか。たとえば、ハファエル・ドス・アンジョスなんてUFCに行く前はブラジルで大塚隆史選手と対戦していて、スプリットの判定で勝ってますが、あの試合なんて正直言って完全に負けてたと思うんですよ。でも、そういうところからUFCに上がってくる選手もいるわけなのでね。
――米山選手は今回がプロ初黒星ですし。
シュウ だから、彼の中でも今回の試合に人生を懸けているところがあったんでしょうね。養わなくちゃいけない家族もいますし、仕事の兼ね合いなどで「ここまで」という区切りを決めていたというか。普通だったら「また2年後ぐらいにUFCに上がれるように頑張ろう」と作戦会議からやり直すということでしょうけど……彼には彼の人生がありますからね。
――何か一区切りつくことがあれば、いつでもやめる選択肢があった、と。
シュウ マルワジムの会長さんも米山選手の件をブログに書いてたじゃないですか。
――あれだと意味深すぎてわかりづらいです!(苦笑)。
シュウ まあ、つまりはチーム全体としても元谷戦に懸けてみようというのがあったんでしょうね。でも、もしこれで本当にマルワジムが閉まるんでしたら、たまたま同じ横浜にあって井上直樹くんとかが練習しているソニックスクワッドがあるわけですし、そこに所属を変えて経験を積ませることも考えていたんですけど。じつをいうと、米山選手は格闘技をやってみようとジムを探したときに、自宅からの距離も考えて、ソニックスクワッドにするかマルワジムにするかで悩んだそうなんです。ハッキリ言って試合では何もできなかったですからねえ。あれで考えちゃうのもわかる気がします。けどMMAに限らず、すべてのスポーツや仕事に当てはまると思いますが「経験」は強くなるために大切なことですから、年齢を考えると、これからもっといろんな経験を積んで強くなれる選手だとは思うんです。そう考えると元谷選手はいまが一番強いかもしれないですね。
――元谷選手こそ敗戦を積んで強くなったファイターですもんね。
シュウ そう。過去5年間ぐらいのデータを見ると、彼って5年で16試合ぐらいしているんです。で、堀口選手に負けたあとに、2戦ぐらいDEEPで韓国人選手と戦っているじゃないですか。ある意味、彼ってDEEPで調整試合を挟めるという恵まれた環境にいると思いますね。
――その後、パトリック・ミックスに一本負けしてますが、あれはちょっと交通事故的な部分もあったというか。
シュウ まあ、ギロチンって一本獲られた人は全員が言うんですけど、たしかにスパッとハマっちゃったら取れないみたいな部分があるんでね。中には「ギロチンはずるい!」と言う選手もいます(笑)。でも、それでいろんな勝ち負けを経験しているから強くなれるのであって。アメリカのビジネスマンなんて、いくつか事業で失敗してるヤツじゃないと認められないと言われるぐらいなので。
――いまのファンは一回負けるとその選手を全否定するところがありますけど。
シュウ いやいやいや、MMAってそういうことじゃないですよ。ヌルマゴみたいなのは本当に稀ですから。5回試合をして4勝1敗でもいいほうですよ。
――UFCで4勝1敗なんて超優秀ですよね。
シュウ めちゃめちゃ優秀だし、真のメジャーリーガー入りですよね。
――そして、RIZIN.25後にシュウさんが意味深なツイートをしていた所英男選手の対戦相手についてですが……。
シュウ ああ、これはもう言っちゃっていいと思いますけど、大晦日で太田忍戦が発表された所英男選手は、じつは佐々木憂流迦選手で話が進んでいたんですよ。ただ、フジテレビさんの意向もありまして、なかなか押しきれなかったということですかねえ。まあ、それは仕方がないですから、すぐに次を考えるしかないです。
――ボクも憂流迦vs所でほぼ内定という話は聞いていたんですが……。
シュウ RIZIN.25の興行中も「この対戦はどうなの?」みたいな話をスタッフの方とバンバンやり取りをしてました(笑)。
――今回のRIZIN年末は大晦日の1DAYじゃないですか。
シュウ そこなんです。1日だけだと、もう枠なんか限られてますから、それが怖いですよね。
――となると、憂流迦選手はどうなるんですかね?
シュウ まあ、憂流迦選手は復帰戦だからそのことも考えなくちゃいけないですけど、提示されているカードの中には「コレをココでやるのは、メジャー感が薄れちゃうんじゃないか」というのもありますし。中途半端なことをやるぐらいなら、勝ち進んでいる扇久保博正選手とやるとか。まあ、本当に所選手とだったら憂流迦選手本人がやりたいというのもあるし、いろいろストーリーもあったんですけど。この前の大会にも出た扇久保選手は大晦日は無理そうなので…….。
――唯一の救いは、憂流迦vs所って大晦日じゃなくてもできるカードだということですよね。少し踏み込んだ話をすると、シュウさんがマネジメントしている選手では平本蓮選手もほぼ相手が内定しているという話ですよね?
シュウ ウチはこの契約体重で相手がその選手ならOKという返事はしています。
――そして、井上直樹選手と◯◯選手の話も……。
シュウ それも、そろそろ発表されるんじゃないですか? だから、憂流迦くん、平本くん、直樹くんの3人は大晦日に出られそうかな、と。そして、あともうひとりいけるかどうか。
――その選手が意外ですよね。
シュウ 一般のファンからすると意外かもしれないけど、よくよく考えてみるとあり得るなという感じです。
――ボクは、ファイトスタイルも含めて、絶対にテレビに映ると思います!
シュウ 私もそう思います(笑)。しっかりとMMAの経験も積んできてますしね。いまコロナ禍で簡単には海外から選手を呼べないじゃないですか。そうなってくると、トップの日本人選手でせめぎ合いをやっていただくしかないですから。
――でも、枠の限られた大晦日興行に4人も送り込めるかもというのは、さすがシュウさんの手腕ですね。
シュウ ハハハハ。それは、選手が頑張ってくれているからであって、選手が結果を出してくれているからですよ。本当はあと3人入れたいのが本音です(汗)。
――3人とは欲張りですね(笑)。ちなみに、名前出しちゃいますけど摩嶋一整選手はちょっと厳しそうですか?
シュウ 摩嶋選手は、じつは11月の大阪大会でクレベル・コイケ選手とやらないかという話はあったんです。ただ、ケガからカムバックしたばかりですし、調整が間に合わなかったんですよね。ぶっちゃけ大晦日にやってもいいと言ったんですけど、大晦日となると違った話になるということで。だったら、年明けの興行でという。それは関鉄矢選手も同じ感じですね。
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