
noteにバックナンバーを掲載に伴いメルマガにも再掲載! 暗黒・新日本プロレスにメスを入れた男・草間政一氏インタビュー。2004年6月から約1年間、新日本プロレスの社長として改革に取り組んだが、政治によりその座を追われた。新日本プロレスがユークスに売却されて今年で20年目。このインタビューは2015年に掲載されたものですが、あらためて振りかえることで本当の暗黒を浴びてほしい(聞き手/ジャン斉藤)
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――暗黒時代の新日本プロレスを改革しようとした元・社長の草間さんですが、当時は選手やマスコミ、そしてファンからも新日本に混乱をもたらす“悪の元凶”としてバッシングされましたよね。
草間 一部の悪いことをしていた社員及び一部のマスコミからは、そういう扱いをされていましたね。しばらくしてユークスが新日本の親会社になったらさ、俺がやろうとしてたことをそのまま実行してるわけじゃない。「俺がやろうとしたことと同じじゃないか」「いまとなってみたらそうです」って、ある役員からは言われたね。それは、自著「知りすぎた、私」を読み返していただけければわかります。選手の年俸を抑えたこと、棚橋弘至や中邑真輔を売りだそうとしたこと、ダメな社員を排除したこともそうだけどさ。
――草間さんは新日本プロレスを企業として再生しようとしたわけですよね。
草間 いま人気があるもんね、新日本って。『闘魂ショップ』をやってる力道山夫人の田中敬子さんとよくしゃべるんだけど、1枚4000円くらいのTシャツがいまは売れ残らないんだって。あと面白いのは、『闘魂ショップ』には外国人のお客が多くて、香港、韓国、台湾、中国からやってくるんだというんだよ。いまの新日本は女の子のファンも増えてるという話だけど、じつは外国人のファンも多くなってるらしいんだよね。
――国内外でも人気が上がってるんですね。もともと草間さんは経営コンサルティングとして、猪木さんが猪木事務所や新日本に送りこんだわけですよね?
草間 そうだよ。猪木さんも猪木事務所や新日本の内部がメチャクチャだってことは知ってたんだよ。悪い連中がさ、お金をごまかしていたってことは。
――最初に財務調査されたのは猪木事務所なんですよね。
草間 当時、猪木さんのパチンコ台がヒットしてたでしょ。そのお金が消えてるのよ。
――当時のパチンコ業界の中でも大ヒット機種でしたから、莫大なお金ですよね。
草間 そりゃあ莫大ですよ。何億円の世界ですよ。それなのになぜお金が消えてるかといえば、猪木事務所のスタッフが陰でいろいろとやってたんだよね。それでいろいろと調べたら契約金とかの数字がおかしいんだよ。事務所に入るべきお金がちゃんと入ってない。そのことを猪木さんに報告したら、猪木事務所の連中が俺を排除しようとしたんだよね。
――草間さんの報告を受けた猪木さんは、事務所のスタッフを追放しようとはしなかったんですか?
草間 あのね、猪木さんが面白いことを言ってたんだよ。「草間さん、俺が人生で一番イヤなことは週刊誌にいろいろと書かれて1ヵ月間、家から一歩も出られなかったことだよ」って。猪木事務所の奴はそういうネタを持ってると言うわけよ。
――追放したら何かスキャンダルを暴露されるんじゃないかと?
草間 こないだ力道山時代のプロレス関係者と話をしたんだけど、力道山のガウンを盗んでどこかに売っちゃう奴がレスラーや関係者にいたんだって。それと同じようなことが猪木事務所でも起きていた。猪木さんのガウンやベルト、トロフィーは事務所に飾ってあったんだけど、いつのまにかなくなってるんだよね。
――うわー!!
草間 「猪木さん、どこにあるんですか?」「いや、◯◯が管理してるんだよ」だって。で、◯◯に聞いたらトボケるんだよね。噂によると、どこかに売り払ったそのお金は、女にやらせてるバーだかクラブに流してたみたいなんだけど。
――言葉もないですね……。
草間 酷いよ(笑)。猪木事務所の連中は「金がない」というわりには高級車をしょっちゅう買い換えてるわけよ。それで猪木さんも「おかしい」と気付いて俺が調べることになったんだよね。
――当時はビッグイベント華やかりし頃でしたし、猪木事務所は選手マネジメントでも儲かってましたよね。
草間 あの頃、ブラジルから来てた選手いたでしょ? なんだっけ?
――リョートですね。猪木事務所を離れたあとにUFCと契約してチャンピオンになった。
草間 そうそう。リョートってどこに住んでいたと思う。汚い小さいアパートの部屋に3人で住んでいたんだよ。それでファイトマネーもろくにもらわず試合に出ていたんだよ。
――そんな環境でBJペンやリッチ・フランクリンをぶっ飛ばしてたんですか!
草間 リョートの親父は日本人で、啓介さん(アントニオ猪木の弟)と仲がいいでしょ。「なんでそんな場所に住まわせるんだ」って抗議の連絡があったんだよ。いろんな大会で活躍してるのにさ。
――しかも食費だトレーニング費だとかをファイトマネーから天引きしていたんですよね。不当に搾取されるフィリピンバーの女の子みたいな扱いで。
草間 猪木事務所が儲かってないわけないんだよ。K−1やPRIDEに選手を出したら、けっこうなお金が入るわけだから。事務所を通してやってるから選手本人は正確な金額は知る由もないんだけどね。大晦日の件も裁判になったときがあったでしょ。
――03年の『猪木祭り』のファイトマネー未払いですね。
草間 あれだって億近い金額を猪木事務所はもらってないはずなんだよ。猪木事務所の連中はあのときの主催者と仲がいいはずなのに取り立てる気配もなかったようだからね。おかしいでしょ。
――そんなわけだから猪木さんのところにお金は入ってなかったんですか?
草間 払ってはいたんだよ。猪木さんにはニューヨークに奥さんがいるでしょ。
――離婚しちゃいましたけど。
草間 あ、それは知らなかった。奥さんも思ったよりお金が入ってないことを怪しんでいたんだけど、それはさ、奥さんのところに行くまでに猪木さんが発明に使っちゃうんだよ。
――猪木さんも猪木さんですよ!(笑)。その発明とは永久電機のことですよね。
草間 猪木さん、資金繰りに困ってたよ。その発明会社に払うお金が月600万かかるわけ。
――つ、つ、つ、月600万!?
・猪木さんは借りたら返すという感覚がない
・パスポートなしで搭乗しようとする猪木さん
・猪木事務所の不正を伝えたが…
・猪木さんが常宿は変えた物騒な理由
・藤波辰爾、事実上の解任劇の現場
・社内に蔓延っていたチケット売掛金の不正
・マスコミが加担した暗黒・新日本
・幻の闘魂三銃士デビュー20周年記念興行
・「第3世代は踏み台」発言の真意
・まともなのは菅林直樹だけだった……12000字インタビューはまだまだ続く
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