
魔境UAEで5勝1敗4フィニッシュの藤田大和インタビュー!アマチュアボクサーはいかにして砂漠のギロチンマスターと覚醒したのか?(聞き手/ジャン斉藤)
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――ボクは以前から「日本人が中東からUFCを目指すのは厳しすぎる」と言ってきたんですけど、UAE Warriors (以下UAE)5勝1敗で普通に勝ち越してるからすごいです。しかも4勝は一本勝ち!RIZINでMMAデビューしたアマチュアボクサーがまさかこんなことになるなんて……。
――完全アウエイだから気が抜けないですよね。
藤田 いや、本当に恐ろしい場所だと思いますよ(苦笑)。
――恐ろしいですか?(笑)。
藤田 でも、そういう気持ちが人間的に強くさせてくれるんじゃないかなと思います。日本でやれば対戦相手の情報は簡単に手に入るじゃないですか。こっちだと、相手の映像はちょっとはあるかもしれないですけど、ほぼ何もわからないまま化け物みたいな選手と戦う感じなので。
――情報ほぼなし!(笑)。対戦相手が決まっても分析できないんですか?
藤田 構えとか、ストライカーか、グラップラーか、どういう攻撃してくるか……そのへんは頭の中には入れてますけど。深く見過ぎないことが大事ですね。見過ぎたら相手に合わせちゃうことになるんで。オーソドックスだろうがサウスポーだろうが自分のファイトスタイルをはめ込んで戦う。なので相手を見過ぎないようにしています。
――見過ぎて相手に合わせるとそのまま付け込まれちゃうわけですね。そんなシチュエーションだと精神的にも強くなりますねぇ。
藤田 見た目も日本人と違うし、ヒゲもあったりして怖そうじゃないですか(笑)。
――見た目も大事なんですね(笑)。
藤田 ボク、試合中は基本、目を合わせないんですよね。フェイスオフのときは見ますけど、戦っているときに目を合わせると、相手の頭の動きについていくじゃないですか。そうすると手や足がどこからか飛んでくるか判断できないから、胸のあたりを見てるんですよね。
―― UAEでは最初は1試合契約だったんですよね。
藤田 ずっと1試合契約です。
――えっ、いまも1試合契約なんですか。
藤田 UAEで複数回契約の選手はいないんじゃないですかね。そういう話を聞きましたけど。
――じゃあ、1試合1試合、結果を出して、内容がよかったら、また呼ばれると。
藤田 そうですね。UAEに「出たい」という意思を伝えてもらって、「この選手とどうだ?」とオファーがある流れですね。
――そんな契約形態で不安にならないですか?
藤田 まあ、もう慣れましたね。全然試合が決まらないときは「……大丈夫かな」って不安でしたけど。UAEで戦って2年経って、大会がいつありそうとかわかるようになってきたので。
――日本の団体だとコミュニケーションが図れるけど、そういうわけにいかない。それはタフになりますね。
藤田 人間的には強くなっていってますね。
――UAEのファイトウィークは過ごしやすいですか?
――日本だからこそやることは多いですか?
藤田 それはありますねぇ。日本のときはたくさんお客さんにチケットを買っていただいたんですけど。こっちだとチケットを売ることはないし、純粋に試合だけに集中できますね。計量も朝8時からホテルでやるんで、だいぶ楽ですよ。
――変な話、日本からUAEに行って、ホテルと会場だけで終わるまでありますか。
藤田 そうですね(笑)。外に出ないんで。
――UAEまでのフライトはハードなんですか?
藤田 行きが11時間で帰りは9時間ちょっとですね。いままで6回行って、4回目までは成田からアブダビまで直行便だったんですけど。ここ2回は飛行機を取るのが直前だったりして乗り換えの便ですね。羽田、ドーハ、ドバイ、アブダビと3回乗り換えたりとか。前回は羽田からドバイ、そこから車で1時間半くらいかけたりして。まあ、信号があるわけでもなく、ずっと高速みたいところを飛ばすんですけど。
――いまの中東方面はオイルマネーが格闘技やスポーツに注がれてますけど、UAEからもお金の匂いはするんですか?
藤田 演出とかはすごいお金かけてるなと思いますけど。ファイトマネーは思ってるほどは高くないです(苦笑)。日本と同じか、ちょっと上。勝ったら倍になるんですけど。
――ウィンボーナス形式なんですね。
藤田 ウィンボーナスで倍になるんですけど、何千万円の世界ではないです。昔はそういう金額だったときもあったみたいですよね。
――勝てばお金は倍になるとはいえ、厄介な相手ばかりで1試合契約。よくやりますよ!
藤田 いえいえ(笑)。海外に行きたいと思ったのは3年前で、UFCの契約に近づける団体を探し求めて、LFAとかいろいろあったんですけど、結局UAEに行き着いて。ここに出れて本当によかったなと思いますよね。強い相手が多いですし、あとはUFCファイトパスで配信されてるし、チャンピオンが実際にUFCと契約してるんで。
――チャンピオンになればUFCに近づけると。
藤田 でも、当初はフライ級にタイトルがなかったし、フライ級自体があんまり活動してなくて。ボクが出れそうとなったときに相手を探してくれて。その選手がこのあいだTUFに出ていたウズベキスタンの選手なんですけど。まあ怖そうな奴だったんですよね(笑)。
――わざわざヤバイ奴を連れてきたわけですね(笑)。いまのMMAって中東や中央アジアの選手が猛威を振るってますよね。日本人選手と何が違いますか?
藤田 顔つき、身体つきが違うし、レスラー系が多いんですど、打撃に勢いがあって目がギラついてますよね。あと、これは言っていいのかな……。
――それはドーピングですとね。向こうで戦ったことのある日本人選手に話を聞いたら「日本人はなんでやらないんだ?」と言われたとか。
藤田 そう聞かれることが多いみたいですね(苦笑)。
――手を出さない日本人が珍しがられると。
藤田 実際に誰がやってるのかはわからないですけど、基本的にみんなやってるんじゃないかなと思って戦ってます。体重が一緒だからいいかなって(笑)。
――異常な力の差って感じます? 「あ、これはやってんな」とわかるというか。
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