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甘い想い出〜『ひろぐ』でまさかの”おすすめスイーツ”!
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甘い想い出〜『ひろぐ』でまさかの”おすすめスイーツ”!

2018-12-25 18:54

    「メリー・クリスマース!」
    とケーキを出されても私は食べない!

    今回の『ひろぐ』は
    恐らく『ひろぐ』史上
    後にも先にも唯一となる
    ”おすすめスイーツ”をひろごうと思う!

    小さい時に食べたケーキが
    よほどおいしくなかったのだろうか?
    私はその類の食べ物を一切口にしない!
    もしもそれがピーマンやセロリやであれば
    「ちゃんと食べなさい!」
    と親に叱られるのだろうが
    世間の親は
    「夕食の後のケーキは残さず食べなさい!」
    と怖い顔で怒鳴ったりはしない!
    我が家のママも
    「あら!
     ひろちゃんいらないの?
     じゃあ私がもらっちゃおうかしら?」
    な教育方針で私を大人にした!
    そのため私の味覚の中にケーキの味は存在しない!
    見事にデコレーションされたケーキを見て
    「きれいだな!」
    と思う感情は備わっているのだが
    それは精巧なガラス細工を見た時と同じ感想だ!
    間違ってもそれを口の中に入れる事など想像はしない!
    水族館の売店でガラス製のイルカを見た時
    あなたがその味を想像できないのと同じである!

    体型のせいで
    「糖尿病には気をつけて!」
    とよく言われるのだが心配するなかれ!
    私は世間で言うところの”甘い物”を
    まったく摂取しない人生をひろいでいるのだ!

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    ところがだ!
    私の記憶の中に残る
    ほんのわずかな”甘い物”が
    時折口の中に蘇る事がある!
    先日我が家で行われたパーティで
    上の写真のクリスマス・ケーキを目にした際に
    ふと浮かんだ甘い記憶が
    「ベタチョコ」だった!

    我が故郷「山形」は独自の食文化を突っ走っている!

    ラーメンは冷たい!

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    花びらを見てお腹が減る!

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    稲の害虫は食べて駆除する!

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    手を叩いて寄って来た鯉は甘露煮にして食べる!

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    お好み焼きは箸に巻かれた食べ物だと思っている!

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    たこ焼きなんぞ串に刺す!

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    おせち料理には謎の植物が欠かせない!

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    里芋を煮れば「ウッチマン内場」も大喜びだ!

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    そして学校帰りには
    みんなでこれを食べる!

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    これだ!
    この菓子パンこそが私が今でも思い出す
    数少ない甘い物の記憶!
    「ベタチョコ」だ!

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    バスの定期券だって持っているのに
    同じ方角に家のある仲間と
    わいわい騒ぎながら徒歩で帰る事は多かった!
    道端で拾った木の棒で叩き合ったり
    帽子を奪い合って田んぼの真ん中に投げたり
    その帽子を取って田んぼから戻る者を棒で叩いたり
    工場のゴミ置き場から
    廃棄された”しめ飾り用のエビ”を大量に拾っては
    互いに投げつけ合ったり
    エビが急所に当たって動きが鈍った者を見つければ
    棒で叩いたりしたものだ!
    まぁお察しの通り
    田舎の子供特有の
    ろくでもない帰り道だったと言えよう!
    まっすぐ帰れば30分ほどで帰宅できるところを
    2時間近くふざけ歩いた!
    (そんな想い出の中から
     舞台『ガマ王子vsザリガニ魔人』
     映画『パコと魔法の絵本』が生まれたのだが
     「パコ」を棒で叩いたりはしていない!
     ひろぐ記事『パコはどこから来たの?』2008年9月2日)
    やがてあたりが薄暗くなると
    誰言うとなく
    「おなかすいたね!」
    という流れになる!
    そこでみんなで小銭を集め
    買い食い禁止令を無視して「ベタチョコ」を買った!
    (冬の場合は「肉まん」!
     夏は「三色トリノ」というアイスキャンディー!)
    私が子供の頃の「ベタチョコ」は
    50~60円ほどだった気がする!
    それはいわゆるコッペパンを切り開いた内面に
    べったりとチョコレートが塗りつけられた菓子パンだ!
    なのでものすごく簡単に
    サクッとはんぶんこにできた!
    四分の一分割もそれほど難しくはない!
    みんなのポケットにあった小銭で
    1個か2個購入し
    出資額に関わらず均等に分け
    ふざけ歩きながら「ベタチョコ」を食べた!
    食べながら川に葉っぱなどを流して競争した!
    そして葉っぱを見失うと
    互いに棒で叩き合った!
    そのうちにやっと家にたどり着き
    「ただいまー!」
    と文字通りの”何食わぬ顔”で帰宅を告げると
    「”ベタチョコ”食べたでしょう!」
    と親に見破られた!
    それはそうだ!
    口の周りがチョコレートで真っ黒だ!
    (翌朝になると
     「玄関先に落ちてる変な棒は何だ?」
     とも問われたものだ!)

    正直に言おう!
    「ベタチョコ」はとてもではないが
    ものすごくおいしい食べ物とは言えない!
    味は見た目からの想像と寸分違わないだろう!
    チョコレートが食べたければ
    コンビニエンスストアでもっと上質な物を買うべきだ!
    パンが食べたいのならば
    おいしい物を求めてパン屋さんに行くといい!
    「ベタチョコ」は
    朝食はもちろん
    昼食にも夕食にも向かない!
    なので
    「今日は家族でベタチョコよ!」
    という日本語は存在しない!
    「なんかもう迷うのも面倒だから
     今日はベタチョコでいいか!」
    といったモチベーションで購入されるお菓子の一種だ!
    そんな風な食べ物だからこそ
    生活水準と食文化レベルがある程度向上した
    49歳の今になって
    ふとなんでもない時にその味を思い出していまう!
    「おいしいと思った事などなかったのに
     帰り道にはよく食べたなぁ・・・。」
    そしてまた食べてみたいと思った時に
    それが山形でしか売られていない物だと知り
    なんだか寂しくなる!

    「たいようパン」が製造販売する「ベタチョコ」は
    山形に行けばどこでも買える!
    菓子パンを売っている所であれば
    たばこ屋だろうが八百屋だろうが
    スーパーマーケットだろうが
    コンビニエンスストアだろうが
    すぐに手に入る!
    学校や役所や病院の購買部などなど
    山形は探す必要のないほど「ベタチョコ」にあふれている!
    対抗勢力として
    「りょうこくパン」による「開きチョコ」というのもある!
    実際のところ私が食べたのは
    「開きチョコ」の方が多かった気がする!
    姿はもちろん
    味も「ベタチョコ」とほとんど同じだったのではないだろうか?
    なので
    原付バイク全般をなんでもかんでも
    「ラッタッタ」と呼んでいた時代に
    「ベタチョコ買って来る!」
    と行って「開きチョコ」を買って来ても
    誰からも文句を言われる事などなかった!

    たこ焼きは自分で串に刺せばいいし
    冷やしラーメンでも芋煮でも
    ちょろぎでもいなごでも
    どうにかすれば
    どの都道府県でも食べる事は可能だ!
    ところがこの「ベタチョコ」という菓子パンだけは
    そうはいかない!
    なにしろ
    賞味期限がわずか4日間な上に
    ちょっとの熱でべったべたになってしまう!
    (ネーミングはそれが由来なのだろうか?)
    ”菓子パンの一種”にして
    ”刺し身の極上品”のような扱いを求める
    実に気難しい食べ物だ!
    なので山形県外に持ち出す事は非常に難しい!
    つまり本当の本当に門外不出の山形食文化は
    この「ベタチョコ」だと断言していいだろう!

    山形県民もしくは隣接県以外の人であれば
    普通に生きていたら
    「どうしても山形に行かなければいけない!」
    という用事などほぼないはずだ!
    東北にありながら東北新幹線を通してもらえなかった
    悲劇の立地条件にある山形県!
    東北に旅行するのならば
    東北新幹線で行ける場所を選ぶのが正常な判断だ!
    なので山形に来る人達は
    「山形に行く!」
    というなんらかのとんでもなく強い意志を持って
    大地を踏みしめながらやって来る!
    ならば!
    その証として”門外不出の菓子パン”を
    お土産として買ってみたいと思うだろう!
    ガサにはなるが安いし軽い!
    そしてなにより他では買えない食べ物だ!
    けども!
    山形来訪者達は
    ふといけない事を考えてしまう!
    「せっかく山形まで来たんだから・・・。」
    いけない旅人は
    ついでによその東北も巡ってしまう!
    すると!
    ほら見た事か!
    4日後にはもう「ベタチョコ」の賞味期限は切れている!
    しかもチョコはべったべただ!
    山形が旅行の最終地だったとして
    たとえ出発日に「ベタチョコ」を買ったとしてもだ!
    帰宅してからのほんのわずかな期間に
    それを誰かに手渡さなければ
    せっかくの好意で贈ったお土産で
    相手の不信感を煽ってしまう!
    「あいつ今日が賞味期限のパン持って来やがったよ!
     しかもべったべただし!」

    そう考えれば
    「ベタチョコ」は山形に来た人だけが食する事のできる
    あまりにも貴重な特産物だ!
    富士山頂からの景色は
    富士登山を極めた者にしか見られないのと同様
    「ベタチョコ」は
    山形を訪れた人しか食べられないのだ!

    ところが!
    意外な事に
    当の山形県民がそれをあまり認識していない!
    「山形に行ったら何を食べたらいい?」
    という問いに対し
    実に安易に「蕎麦」や「米沢牛」などと言う!
    だがどうだ!
    山形蕎麦や米沢牛のステーキ店など
    日本中に山ほど存在する!
    しかもそれらは
    本場山形で食べたところで
    値段も味もさほど変わるものではない!
    米沢牛などはむしろ
    県外に出荷される物の方が質が高いと聞く!
    私ならば!
    「行く?
     山形に行くの?
     本当に行くの?
     じゃあ”ベタチョコ”を食べてらっしゃい!」
    と言うだろう!
    薦められて食べた時には
    「なんだこりゃ?」
    と言うかもしれない!
    いや!
    言うだろう!
    しかしいずれの日にか
    「最近山形に行ったんだってね?
     俺も近いうちに行くんだけどさ!
     山形に行ったら何を食べたらいい?」
    と問われた時!
    あなたはこう答えるはずだ!
    「ベタチョコを食べてらっしゃい!」
    その方が
    スマートフォンでわざわざお店を探さなければいけない
    高価な料理を薦めるよりも
    ”こいつ山形をよく知ってやがる!”
    という印象を強く与えるからだ!

    友人からの写真に驚いたのだが
    最近の「ベタチョコ」には
    ものすごく沢山の種類があるらしい!

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    もしもこの冬に
    蔵王へスキー旅行に出かけたり
    冬休みを利用して
    山形名物である合宿免許を取得に行くという人達が
    この『ひろぐ』記事を読んでいたとしたら!
    山形らしさを満喫するために大金を用意する必要はない!
    まずは130円と消費税を握りしめて
    「ベタチョコ」か「開きチョコ」を食べてらっしゃいな!
    私は記憶していないのだが
    山形の怪人「ミッチーチェン」が生息する天童市に行けば
    同様の菓子パンで
    「チョコレートパン」というのもあるらしい!
    ここはひとつ
    食べ比べなどをお薦めしたいところだ!

    ここまで門外不出をアピールしておきながら
    「たいようパン ホームページ」では
    「ベタチョコ」の通信販売を行っている!
    しかし!
    「ラヂオ塔」
    「駅スタンプ」
    「妄想路線図パラレール」といった
    お金のかからない楽しみを伝えるブログとして知られる
    この『ひろぐ』読者の中に
    130円の菓子パン1個に対して
    1,000円近い送料を支払える裕福層が
    果たしているのだろうか?

    そんなこんなで
    メリー・クリスマス!!!
    「クリスマス」と言う人は
    「イエス・クリスト」と言うべきだし
    「イエス・キリスト」と呼ぶ人は
    「キリスマス」と発音するべきだ!
    というような細かい話は
    「喜劇王・川下大洋」みたいなので
    なるべくしないよう
    穏やかに今日を迎える私なのでした!

    最後の写真は
    「クリスマス」ならぬ
    「なりすます」に興じる「FUTURO君」

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