ハックルベリーに会いに行く
教養論その33「素直になるということ」(1,490字)
ぼくは、あるときから「もう一人の自分」を持てるようになった。
そうなったのは高校生のときである。きっかけは、恋をしたことだった。
恋をしたとき、こう思った。
「自分は、相手からどう思われているのだろう?」
ぼくは、好きになった相手が自分のことをどう思っているか、気になった。なぜなら、相手もぼくのことを好きでいてくれれば、つき合いたいと思ったからだ。しかし、好きでなければ告白はしたくなかった。告白して振られるのが怖かったからだ。
それで、何日か思い悩んでいたのだが、結論は出なかった。相手がぼくのことをどう思っているのか、分からずじまいだった。
というのも、ぼくはそれまで「自分が他者からどう思われているか」ということをほとんど気にしたことがなかった。だから、「他者の気持ち」というのがよく分からなかったのだ。
それで、最終的には告白して、相手の気持ちを確かめてみた。しかし、そこで見事に振られてし
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