そうして見た結論は、一言で言うと素晴らしい――いや、それだけではとても足りない。とにかくぼくの胸を決定的に打つものだった。
ぼくは今でも、誰かに演技とは何かを説明する時に、「セント・オブ・ウーマン」のアル・パチーノを引き合いに出す。お笑い養成所の授業でも、生徒には勉強のために必ずこの作品を見させる。
もちろんこの映画は、内容も素晴らしい。そして、アル・パチーノ以外の出演者の演技もまた素晴らしい。ことに、共演したクリス・オドネルの名演がなければ、アル・パチーノの演技もここまで胸を打つものにはならなかったろう。バレーボールのセッターとアタッカーのように、オドネルが素晴らしいトスを上げたからこそ、パチーノは渾身のアタックを決めることができたのだ。
それでも、とにかくこの映画はアル・パチーノの名演に尽きる。
そこで今回は、それがどれだけ素晴らしいか――いかにぼくの胸を打ったのかということを、紙幅が許す限り書いてみたい。
コメント
コメントを書くアルパチーノがすごくいいですよね。
題名がセントオブウーマンってとこもおもしろいですよね。
>>1
タイトルは意味深で考えさせられますね。見た人と話すとよく議論の的となるんです。