今回は、コロナに対して我々はどう対処したらいいのか?――ということについて考えてみたい。

まずぼくは、とにかく「情報を集める」ということに主眼を置いている。なぜなら、情報は武器だからだ。コロナと「戦っている」というわけではないが、「対処する」には情報が欠かせない。そして情報は、正確であればあるほどいい。また正確な情報であれば、多ければ多いほどいい。それらを集めて、対処の精度をぎりぎりまで煮詰めていく。

こういうときに、よく「備えあれば憂いなし」などといって、とにかく極端なまでに防御した方が安全だ――と言う人もいるが、それは大きな誤りである。「過ぎたるは及ばざるがごとし」で、防御のしすぎは良くない。何事もバランス、中庸が大切だ。だから、余計な防御はせず、必要なだけするのがいい。

そんなときに、剣術の「見切る」という考え方が役に立つ。江戸時代の剣術では、相手と距離を取り過ぎるとこちらも切り込め