ハックルベリーに会いに行く
マンガの80年代から90年代までを概観する:その61(2,063字)
マンガは80年代に入って大きく様変わりする。
70年代に入ったときも、『あしたのジョー』の終わりとともに停滞を迎えたので、大きく様変わりした。そして、そこからの10年間は、試行錯誤の段階を経ながら、最終的には週刊少年チャンピオンが開発した「読み切りの面白さで読者を惹きつける方式」が花を開かせ、定着する。
それはやがて週刊少年ジャンプに受け継がれる。70年代の後半から、ジャンプがどんどんチャンピオン的なものを取り込んで、より読み切りの面白さに――つまりはアンケート結果を重視する方向へと編集方針を傾けていくのだ。そうして、どの雑誌でも「その週にどれだけ読者を惹きつけたか」が、マンガの面白さの中心的なものとなる。
その結果、即物的な本能に訴えかけるものがマンガの王道になっていく。80年代にアクションマンガが花開くのは、そのことの結果だ。
逆にいえば、非アクション的な――文学的なマンガは減っていっ
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