最近、「面白いとは何か?」ということについてあらためて考えているのだが、その中で、「ぴったりハマると気持ちいい」ということがかなり原初的な概念として浮かび上がった。つまり、面白さとして相当強く、因数分解してもこれ以上は割り切れない「素数」のような存在なのではないかと思ったのだ。

そう思ったのは、ピタゴラスイッチの動画を見ているときだった。ピタゴラスイッチという番組の中に「ピタゴラ装置」というコーナーがあって、ボールを転がすとそれがさまざまなものに力学的に作用して大きく動きながら最後は収まるところに収まって、「ピタゴラスイッチ」というロゴが表示される。

これは、54歳のぼくが見ても面白いが、3歳の娘が見ても夢中になる。ただただ見入ってしまう。あるいは、老人が見ても見飽きないだろう。何を考えることもなく、ただただ見入ってしまう。そういう魔力が、この動画にはあるのだ。

それで、「ピタゴラ装置の魅