ハックルベリーに会いに行く
石原莞爾と東條英機:その14(1,766字)
日本の陸軍は、明治維新と共に生まれ、第二次大戦の敗戦と共に消滅する。その歴史は67年ほどであった。
その67年の歴史の中で、陸軍には3つの色濃い「陰湿な体質」が形成された。その3つとは、「暗殺体質」「クーデター体質」「秘密結社体質」である。
順に見ていくと、まず「暗殺体質」は、単純に「気に入らない者は殺してしまえ」という考え方だ。信長の「泣かぬなら殺してしまえホトトギス」に近い。
この体質は、軍人的というよりは政治家的な振る舞いだ。なぜなら、陸軍が暗殺をするのは、いつも戦争の相手ではなく、意見が対立する同胞だからである。
この「同胞を暗殺する」という体質は、主に幕末に形成された。幕末、日本の開国を巡って、多くの藩、あるいは武士たちが反目し合った。そうして侃々諤々の議論を交わしたが、話し合いはどこまでも平行線を辿った。事態は全く進展せず、滞ってしまった。
このとき、暗殺体質が生まれた。議論を
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