ハックルベリーに会いに行く
庭について:その56(1,759字)
枯山水は、「土や水」を使わず「石や砂」で「山や海」を表現した庭のことである。水気がなく枯れているので「枯山水」というわけだ。実に分かりやすいネーミングである。
ただし、実際の枯山水を見ても、初見だとそれが「山」や「海」を表しているとは分からない。単なる抽象画にしか見えない。何か記号的な、それこそ20世紀的な絵画に見える。
しかしそのことが、かえって20世紀の西洋人たちにとっては親しみやすく、魅力的なものに映った。そうしてこの庭は世界中から愛されるようになり、価値がさらに高まった。
ただし、日本ではそもそも価値が高かった。古くは平安時代に作られていたから、実に1000年の歴史を誇る。それほど、庭として愛されたものだった。
そんな枯山水は、どのように成立したのか? 元々は、水がない場所に庭を作るとき、方便として水があるように見せていたことがはじまりだ。日本は、いくら水が豊かとはいえ、場所によっ
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