ハックルベリーに会いに行く
劣化する人:その23(1,797字)
劣化する人のことを考えるたびに思うのだが、この50年で社会は大きく変化した。何よりその価値観が変化した。これまではロボット人間が有用だったが、これからはオリジナル人間が有用になった。そうして、ロボットの人間の居場所がなくなった。
人類の長い歴史の中で、ロボット人間の価値がこれほど低下したのはおそらく初めてではないだろうか。人間はその特性上、「社会」と「道具」が不可欠な生き物である。社会と道具がなければ、人間は生きていけない。ここが他の動物と大きく異なるところだ。
そして、社会を構成する上でも道具を使いこなす上でも、ロボット人間はどうしても必要だった。
それはまず社会の構成要因として有用で不可欠だった。指導者が求めることをその通りすることが社会成立には欠かせないからだ。
また、道具を使いこなすのはモノマネ人間の得意技だった。鍬一つでも使い方の上手い下手がある。そしてモノマネ人間はその習得が上
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