ハックルベリーに会いに行く
1994:その19(1,620字)
桑田佳祐は「弱い男」だった。それも、単なる弱い男ではなかった。その弱さが格好良かった。だから、時代のシャーマンたり得た。
桑田佳祐がデビューした当時、世の中にはまだ「弱くて格好いい男」あるいは「その弱さこそが魅力になっている男」は存在していなかった。巷には存在はしていたかもしれないが、エンタメ界にはいなかった。
そこに初めて明確な形と言葉を伴って登場したのが桑田佳祐だった。だから彼は、時代の(そして次代の)シャーマンとなったのである。
ところで、桑田佳祐の「格好いい弱さ」における原由子の存在は重要である。原由子が、桑田佳祐の弱さにおける「格好良さ」を際立たせているからだ。
そして面白いことに、松任谷由実はその対称となっている。松任谷由実にとっては、松任谷正隆の存在が重要なのだ。彼がいるからこそ、ユーミンの強さも魅力的になっている。
ユーミンと桑田佳祐は、それぞれ「女が強くなる時代、男が弱く
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