ハックルベリーに会いに行く
1994:その21(1,633字)
桑田佳祐と松任谷由実という二人のシャーマンの存在で、1980年を境にした日本の恋愛事情の急激な変化というものが見えてくる。
松任谷由実に『埠頭を渡る風』という歌がある。ユーミンの代表曲の一つだが、この曲が全く売れなかった。発売したのは1978年10月である。『勝手にシンドバッド』が1978年6月だから、その半年後だ。
この『埠頭を渡る風』と『勝手にシンドバッド』の関連性について論じる者は皆無だろう。ユーミン本人にしたって、『勝手にシンドバッド』を意識して書いたとは思っていないはずだ。
しかし『勝手にシンドバッド』は大ヒットしたから、当然聞いたことがあったはずだ。そのためこの曲の持つ真価というものが無意識に響き、知らず知らずのうちに影響を与えていたということは考えられるだろう。勝手な想像に思われるかもしれないが、しかしこれは誰が証明できるわけでもない。
『埠頭を渡る風』という歌の最大の特徴は
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