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ここは、岩崎夏海のブロマガ(有料メルマガ)です。ぼくは、作家の岩崎夏海です。こんにちは。
今回は、ぼく自身がこのブロマガのプロモーションをする中で、多くの方から「岩崎夏海のブロマガとは一体何なのか?――それがよく分からない。プレゼンテーションが足りていない」とのご意見を頂いたので、そのことについて書きたいと思います。
この記事は、一部が有料ですが、そのほとんどの部分を無料で読むことができます。
* * *
岩崎夏海は、一般的には「もしドラ」の作者であることが知られている。また、秋元康の弟子として、AKB48にかかわっていたことでもそれなりに有名だ。さらには、ネットではブロガーとしても知られていて、「ハックル」というあだ名がついている。このあだ名は、ブログのタイトルが「ハックルベリーに会いに行く」だったことからつけられた。
岩崎夏海がなぜブロマガを運営しているかといえば、出版界が大きな変革の時を迎え、本が売れなくなる中で、「本以外の新しい作品発表の場所を構築したい」と考えているからである。
岩崎夏海は、たとえ本がなくなっても、文筆業(あるいはテキストコンテンツ)は、世の中から必要とされ続けるだろうと考えている。なぜなら、人々が収集した知識や構築した思考方法・知見などを伝達する手段として、テキストはとてもすぐれているからである。
テキストは、特に抽象化や単純化、あるいは検索性にすぐれていて、これは、動画など他のメディアがいくら発達しても変わらない強みである。
動画は、抽象化や単純化が苦手であり、また検索性もあまり良くない。これは、インターネットの特性ともそりが合わないので、どれだけテクノロジーが進もうとも、テキストの優位性は今後も揺るがないと考える。
そのため、岩崎夏海は今後もテキストを発表し続けていこうと考えているのだが、そのためには、発表する「場所」を構築することが必要だと考えている。これまでの出版とは違う、新しい発表形態を模索しているのだ。
岩崎夏海は、その新しい発表の場所、発表形態として、ブロマガを選んだ。それは、これからのテキストコンテンツの発表場所として、インターネット(あるいはスマホ)が最も中心的な存在になるだろうと予測しているからだ。
先日、「もしドラ」の編集を担当し、現在はcakesというサイトを運営している加藤貞顕さんと話していた時、「今は電車に乗っていると、ほとんどの人がスマホを操作している」という話になった。
20年前までは、ほとんどの人が「紙の本」を読んでいたのに、たった20年で様相は一変した。加藤さんは、「そこに時代の変化を象徴的に読み取ることができる」と話していたが、ぼくも全く同感で、今はスマホで読むようになっていないと、不便でなかなか読んでもらえないという状況になっているのである。
だから、より多くの人に読んでもらおうと思ったら、スマホで読むような形でテキストを届ける必要があるのだ。
ところで、人間が環境から影響を受けるように、テキストも環境から影響を受ける。
テキストは、これまでは紙の本で書くことが主流だったから、紙の本に最適化された形で提供されていた。例えばその分量は、だいたい200ページくらいが適当だった。これは、文字数でいうと6万字くらいである。
ところが、スマホで読む時代になると、この数字はガラリと変わった。というのも、スマホはほとんどの場合ちょっとした空き時間――電車の中などや昼休みなどのいわゆる「隙間時間」――に使われるため、長いものを読むことには向いていないのだ。
そのため、短い時間で完結するもの――だいたい3分くらいで読めるような分量であることが求められるようになった。これは、字数に換算すると2000字くらいである。スマホの時代は、6万字に替わって2000字という分量が、テキストコンテンツにとっての最適な長さになったのだ。
そんなふうに、テキストコンテンツはその環境を紙の本からスマホに移行する過程で、劇的な変化を求められている。6万字から2000字へと、1/30の大幅な短縮を求められたのだ。
そういう時代に、岩崎夏海のブロマガは、「スマホ時代の新しいテキストのあり方」というのを模索しているのである。
こうした取り組みは、テキストコンテンツにかかわる全ての人々にはもちろんのこと、それ以外のコンテンツ産業に従事する人々にとっても関心の高いことと思う。
というのも、インターネット(スマホ)という環境によってテキストコンテンツがどのように変化していくかということは、他のインターネットコンテンツがどのように変化していくかを見極めるうえでも、大いに参考になると考えるからだ。
そのため、そこにおいて先進的な実験をくり返し、新時代に対応した新しいスタイルや新しい知見を確立していけば、それは多くの人にとって有用な情報となりうるのではないだろうか――という考えのもと、それを積極的に提供していこうというのが、岩崎夏海のブロマガの一つのコンセプトとなっているのだ。
では、その「新しい知見」というのは、具体的にどういうものなのか?
ここで一つ、最新の事例をご紹介したい。
岩崎夏海がこのブロマガを1年間続けてきた中でつくづく実感させられたのは、先述した「文字数の違い」に顕著なように、紙の本とは環境が大きく違うため、「同じように作ろうとすると失敗する」ということである。それよりも、これまでにない、新しいスタイルが求められている。
そして、新しいスタイルを確立しようとする時には、これまでのテキストコンテンツ以外の「他の分野のコンテンツ」を見習い、その長所を積極的に取り入れる方法が有効だ。そのためこのブロマガでも、見習うべき他の分野のコンテンツというものをずっと探し続けてきた。
そこで一つ、見習うべきコンテンツというものを見つけたのである。
それが何かといえば、
今回は、ぼく自身がこのブロマガのプロモーションをする中で、多くの方から「岩崎夏海のブロマガとは一体何なのか?――それがよく分からない。プレゼンテーションが足りていない」とのご意見を頂いたので、そのことについて書きたいと思います。
この記事は、一部が有料ですが、そのほとんどの部分を無料で読むことができます。
* * *
岩崎夏海は、一般的には「もしドラ」の作者であることが知られている。また、秋元康の弟子として、AKB48にかかわっていたことでもそれなりに有名だ。さらには、ネットではブロガーとしても知られていて、「ハックル」というあだ名がついている。このあだ名は、ブログのタイトルが「ハックルベリーに会いに行く」だったことからつけられた。
岩崎夏海がなぜブロマガを運営しているかといえば、出版界が大きな変革の時を迎え、本が売れなくなる中で、「本以外の新しい作品発表の場所を構築したい」と考えているからである。
岩崎夏海は、たとえ本がなくなっても、文筆業(あるいはテキストコンテンツ)は、世の中から必要とされ続けるだろうと考えている。なぜなら、人々が収集した知識や構築した思考方法・知見などを伝達する手段として、テキストはとてもすぐれているからである。
テキストは、特に抽象化や単純化、あるいは検索性にすぐれていて、これは、動画など他のメディアがいくら発達しても変わらない強みである。
動画は、抽象化や単純化が苦手であり、また検索性もあまり良くない。これは、インターネットの特性ともそりが合わないので、どれだけテクノロジーが進もうとも、テキストの優位性は今後も揺るがないと考える。
そのため、岩崎夏海は今後もテキストを発表し続けていこうと考えているのだが、そのためには、発表する「場所」を構築することが必要だと考えている。これまでの出版とは違う、新しい発表形態を模索しているのだ。
岩崎夏海は、その新しい発表の場所、発表形態として、ブロマガを選んだ。それは、これからのテキストコンテンツの発表場所として、インターネット(あるいはスマホ)が最も中心的な存在になるだろうと予測しているからだ。
先日、「もしドラ」の編集を担当し、現在はcakesというサイトを運営している加藤貞顕さんと話していた時、「今は電車に乗っていると、ほとんどの人がスマホを操作している」という話になった。
20年前までは、ほとんどの人が「紙の本」を読んでいたのに、たった20年で様相は一変した。加藤さんは、「そこに時代の変化を象徴的に読み取ることができる」と話していたが、ぼくも全く同感で、今はスマホで読むようになっていないと、不便でなかなか読んでもらえないという状況になっているのである。
だから、より多くの人に読んでもらおうと思ったら、スマホで読むような形でテキストを届ける必要があるのだ。
ところで、人間が環境から影響を受けるように、テキストも環境から影響を受ける。
テキストは、これまでは紙の本で書くことが主流だったから、紙の本に最適化された形で提供されていた。例えばその分量は、だいたい200ページくらいが適当だった。これは、文字数でいうと6万字くらいである。
ところが、スマホで読む時代になると、この数字はガラリと変わった。というのも、スマホはほとんどの場合ちょっとした空き時間――電車の中などや昼休みなどのいわゆる「隙間時間」――に使われるため、長いものを読むことには向いていないのだ。
そのため、短い時間で完結するもの――だいたい3分くらいで読めるような分量であることが求められるようになった。これは、字数に換算すると2000字くらいである。スマホの時代は、6万字に替わって2000字という分量が、テキストコンテンツにとっての最適な長さになったのだ。
そんなふうに、テキストコンテンツはその環境を紙の本からスマホに移行する過程で、劇的な変化を求められている。6万字から2000字へと、1/30の大幅な短縮を求められたのだ。
そういう時代に、岩崎夏海のブロマガは、「スマホ時代の新しいテキストのあり方」というのを模索しているのである。
こうした取り組みは、テキストコンテンツにかかわる全ての人々にはもちろんのこと、それ以外のコンテンツ産業に従事する人々にとっても関心の高いことと思う。
というのも、インターネット(スマホ)という環境によってテキストコンテンツがどのように変化していくかということは、他のインターネットコンテンツがどのように変化していくかを見極めるうえでも、大いに参考になると考えるからだ。
そのため、そこにおいて先進的な実験をくり返し、新時代に対応した新しいスタイルや新しい知見を確立していけば、それは多くの人にとって有用な情報となりうるのではないだろうか――という考えのもと、それを積極的に提供していこうというのが、岩崎夏海のブロマガの一つのコンセプトとなっているのだ。
では、その「新しい知見」というのは、具体的にどういうものなのか?
ここで一つ、最新の事例をご紹介したい。
岩崎夏海がこのブロマガを1年間続けてきた中でつくづく実感させられたのは、先述した「文字数の違い」に顕著なように、紙の本とは環境が大きく違うため、「同じように作ろうとすると失敗する」ということである。それよりも、これまでにない、新しいスタイルが求められている。
そして、新しいスタイルを確立しようとする時には、これまでのテキストコンテンツ以外の「他の分野のコンテンツ」を見習い、その長所を積極的に取り入れる方法が有効だ。そのためこのブロマガでも、見習うべき他の分野のコンテンツというものをずっと探し続けてきた。
そこで一つ、見習うべきコンテンツというものを見つけたのである。
それが何かといえば、
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