ところで、「金字塔」とはピラミッドのことだ。横から見た姿が漢字の「金」に似ていることから、そういうふうに呼ばれるようになった。転じて、圧倒的な偉業とか、まか不思議なまでの到達のことを指すようになった。
数百年後、「かぐや姫の物語」を見た人は首をかしげるに違いない。
「どうしてこのような圧倒的な作品を作れたのか?」
「かぐや姫の物語」は、ピラミッドと似ている。一目見れば、とてもお金がかかったことが分かる。そしてピラミッドと似ているのは、「非経済的」ということだ。かかったお金に対して、得られる対価は、とてもではないがプラスに転じそうにない。だから、それを見た人は首をかしげる。
「どうしてこんなものを作ることになったのか?」
それは、奇蹟ということもできるが、もっと簡単に「運命の巡り合わせ」というのが相応しいだろう。エジプトのピラミッドも、いろんな運命