ハックルベリーに会いに行く
ライトノベルの書き方:その24「桃太郎の旅立ちの衝動を分析する」(2,102字)
「桃太郎」において、桃太郎はなぜ旅に出るのか?
それは、「旅に出たかった」からである。そういう内なる衝動に従った結果、旅に出ることになったのだ。「鬼の征伐」というのは、単なる方便に過ぎない。鬼は、桃太郎に旅の理由が必要だったので、いいように利用されただけだ。
では、そういう桃太郎の「内なる衝動」はどこから来たのか?
それは、もちろん明示されていない。しかし、この物語の中にはちゃんとヒントもちりばめられている。
それは、桃太郎の出生である。
幼い頃、ぼくが不思議だったのは、なぜ桃太郎を育てたのが「おじいさんとおばあさん」だったか――ということだ。これは別に、若い男女でも良くなかったか? あるいは、単身者でも良くなかったか?
しかし、このおじいさんとおばあさんというのは、物語における重要な伏線になっていたのである。ちゃんと理由があったのだ。
それは、彼らが「桃太郎の実の父母ではない」ということ
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