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最近、ぼくのテーマになっているのは「貸し借り」の感覚だ。難しくいうと「互酬性」という言葉になる。「互恵性」ともいうそうだ。
意味は、相手から何かを恵まれたら、それを相手にもするということである。「借りたら返す」という感覚だ。ぼく自身が、これのあるなし、あるいは多い少ないを、人間評価の基軸にしているということに気づいたのだ。
ぼく自身、互酬性という言葉を知る前から、常に貸し借りを考えるようなところがあった。それは、「借りを作りたくない」という感覚とは違う。借りることにも積極的なのだが、そこで返すのも忘れたくはないという感覚である。貸し借りで均衡が保たれるなら、貸し借りがなくて均衡が保たれるよりよっぽど良い。だからぼくは、進んで借りるようにしていたし、進んで貸すようにしていたのだ。
ぼくは、よく人に貸すようにしている。そこで、それを借りない人がいると、「ああ、この人はダメだな」と思う。「借りる
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