Vol.158 結城浩/再発見の発想法/春休みに息子と数学をする/仕事の心がけ/

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年4月7日 Vol.158

はじめに

おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。

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すっかり春ですね!

ときどき寒かったり、逆に暑かったりしますけれど、 確実に春がやって来ています。 そして、朝の眠気も……

でも、せっかくの春ですから、 新たな気持ちで毎日を進めましょうね!

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新刊の話。

『数学ガールの秘密ノート/微分を追いかけて』は、 いよいよもうすぐ刊行です。 結城が書店さん向けにサイン本を作るのが2015年4月14日ですので、 これ以降、書店さんにサイン本が並んでいくでしょう。 来週の後半くらいには通常の配本も始まるはずです。

ぜひ、応援してくださいね!

 ◆『数学ガールの秘密ノート/微分を追いかけて』
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797382317/hyuki-22/

また、書店さんに並ぶサイン本とは別に、 結城が個人的に企画している《サイン本無料プレゼント》の企画もあります。 ぜひ、結城のツイートをチェックしてください!

 ◆結城浩 - Twitter.com
 https://twitter.com/hyuki/

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文章の話。

国語の問題で、

 「次の文章を読み、下線部の意味を答えよ」

というものがよくあります。 ところで、その下線部の意味を多くの人が読み違えるとしたら、 そもそも、もとの文章の書き手が悪いのではないでしょうか。 そんなふうに思うことがあります。

似た話題。 数学の「演算子の優先順位」の隙を付くような問題が、 ときおりネットで話題になります。 先日見かけたのは「6÷2(1+2)」の答えが何になるかというもの。 割り算を先にするか、(×が省略されている)掛け算を先にするかによって、 答えが分かれるというわけです。

まあクイズはクイズとして、もしも答えが分かれるとしたら、 数式の書き方としてはまずいのではないでしょうかね。 なので、書き手としては、 誤解が生じないように書き直したほうがいいだけの話では? と思ってしまいます。

プログラミングではそれが顕著になります。 プログラム中に a + b * c / d * e のように複雑な式を書いたとき、 その意味が不明確なら、明確になるように書き直した方がいいでしょう (コードを書き換えられない状況というのも存在しますが)。

結城は書き手の側に立つことが多いので、 書き手に責任を負わせる傾向が強いです。 つまり、

 「誤読するのは書き手が悪い」

という主張をすることが多いのです。

だって、書き手は読み手ひとりひとりのそばにいって、

 「いや、実は、ここはこういう意味だったんだよ」

と弁明をするわけにはいきませんよね。 文章は、書き手を離れて読まれるから意味があるのです。 書き手が文章にぴったり付き添っていなければならないとしたら、 文章の意義は半減してしまうでしょうね。

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お知らせメールの話。

あるWebサービスからリニューアルのお知らせメールが来ました。 まあそれは特にめずらしい話ではありません。

あまり何も考えずにぱらぱら読んでいたのですけれど、 読んでいるうちに誤字脱字が多いことに気付きました。 それだけではなく、箇条書きの粒度がそろっていなかったり、 書いている内容(こんなところが新しくなりました)の文章も、 あまり校正されていないようです。

しかも、Webサービスのリニューアルのお知らせメールなのに、 肝心のそのWebサービスのURLが書いていない(!)。

せっかくのお知らせメールなのに、 これでは宣伝として逆効果じゃないかな、 と思いました。もったいないことですね。 お知らせメールを出すときには十分注意しようと思いました。

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さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。

今回は「再発見の発想法」をPDFでお送りします。 ダウンロードしてお読みください。

その他の記事として「春休みに息子に数学を教える」という経験の話。 また、「数学における暗記法について」思ったこと。 それから「仕事を通しての学び」についてつれづれに思ったこと。

そんな内容をお送りします。

お楽しみください!

目次

  • はじめに
  • 再発見の発想法 - Diff(ディフ)
  • 春休みに息子に数学を教える - 教えるときの心がけ
  • 数学における暗記法について - 教えるときの心がけ
  • 仕事を通しての学び - 仕事の心がけ
  • おわりに