男女問わず好きになる人は誰もが心の中に海を持っているような気がする。海に行く頻度が高いとか高くないとか、海の側に住んでいるとかいないとかじゃない。心の中に大切な海があって、いつも穏やかにたゆたっている。それがこの殺伐した時代においてその人に「人間としての清冽さ」や「大らかな優しさ」を保たせているのではないだろうかと。