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「ねえ、ゆびのうずうずみせて」とぼくや妻の指先をまじまじと見つめては「ぐるぐるしてるね」と挿絵の指紋とを見比べている。最近、体についての絵本を読んでいる娘は指紋に夢中なのだ。保育園から帰ってうがいと手洗いを済ませると、洗ったばかりの指を赤い朱肉につけて紙の上にぺたぺた、ぺたぺたとひたすら指紋を押し続けている。
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