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「長い人生におけるなんてことない春の夕暮れ」
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「長い人生におけるなんてことない春の夕暮れ」

2016-03-28 07:00
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 春になると毎日キャベツばかり食べるようになったのも、この町で暮らすようになってからだ。三浦半島は全国でも有数の春キャベツの産地なのだ。134号線を走ると山の向こうまで続く広大なキャベツ畑がそこかしこに点在している。畑の入り口などにある無人販売所には朝収穫されたばかりの瑞々しい春キャベツがひと玉100円という手書きの値札とともに並べられている。僕の小さな菜園で育てたところでその圧倒的な量と安さの前では所詮太刀打ちできないと春キャベツだけは一度も栽培しようとは思わないくらいだ。 

 もうひとつ、春になるとキャベツばかり食べるようになった理由のひとつに、

 
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春キャベツ、やわらかくておいしいですよね。我が家ではもちろん、千切りにもしますが、スープにいれてみたり、お好み焼きに使ったりもします。キャベツは胃にいいと聴きますが、潰瘍を治すとはしりませんでした。

春はいいですね。別れ、出会いそして植物の伊吹、その恩恵をいただける私たちはありがたいですよね。春の夕暮れ、さまざまな思いがその風景から感じられるように思います。涙は決して悲しいだけではない感情ですよね。嬉しさ、切なさ、なんかいろんな感情が涙になるのですよ。

わかめとキャベツのおひたし、初めて聞きました。我が家でも食してみたいです。

No.1 98ヶ月前

通勤電車の中で読んで、心がほんわか温かくなりました。村上春樹さんのエッセイの中に、「小確幸(小さいけれど確かな幸せ)」という言葉があります。まさにそれですね。私も、そんな幸せを重ねながら、日々を過ごしていきたいと思います。

No.2 98ヶ月前

日々の中にある「しあわせ」
見落とさないように暮らすこと、
それを感じられる心がなくならない自分で居られること
たいせつにしたいですね。
朝から笑顔になれる文章ありがとうございます。

No.3 98ヶ月前
userPhoto 小原信治(著者)

>>1
この辺りの農家さんは規程の箱に入らない、つまりサイズが大きかったり、小さかったりして市場に出荷できないキャベツをすべて100円で、本当にそこかしこで地元の人たちに売ってくれています。それを食べ続けることで産地を守るのも、そこで暮らす者の務めなんだなあと近年分かるようになりました。これを100個売らないと1万円にならないってどういうこと!?と思いながら。もうしばらくキャベツ料理が続くので今度はお好み焼きも試してみます!

No.4 98ヶ月前
userPhoto 小原信治(著者)

>>2
「小確幸」ですか、いい言葉ですね。でも、ここで暮らすようになってからそういう幸せな瞬間をたくさん感じられるようになったような気がします。少しは心に余裕ができたからでしょうかね。とはいえ、まだまだちょっとしたことで不安になったり、パニくったりしてますが。

No.5 98ヶ月前
userPhoto 小原信治(著者)

>>3
若い頃は「忙しい自慢」みたいなこともしてましたけど、忙しいと言う字が「心を亡くす」と書くんだと知って、どんなに忙しくても「ヒマだよ」と答えるようになりました。今日もヒマだなあ、と呟いていると、なんとなく本当にヒマな気がしてくるから不思議です。

No.6 98ヶ月前
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