北朝鮮の核開発をさせない最も望ましい方法は、制裁を強化することではなく、北朝鮮の国家、政権を武力で持って倒すことをしないことを確約することである。
この問題は『日米同盟の正体』で言及したので、そこから引用したい。
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キッシンジャーは、核兵器と外交の関係につきさらに次のように述べている。
・ 核保有国間の戦争は中小国家であっても、核兵器の使用につながる
・ 核兵器を有する国はそれを用いずして全面降伏を受け入れることはないであろう、 一方でその生存が直接脅かされていると信ずるとき以外は、戦争の危険を冒す国も ないとみられる
・ 無条件降伏を求めないことを明らかにし、どんな紛争も国家の生存の問題を含ま ない枠を作ることが米国外交の仕事である
キッシンジャーの言葉を現在の極東にあてはめて考えて見よう。われわれにとっては北朝鮮の核兵器
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米国が「北朝鮮を崩壊させないと確約する」と発言しても、北朝鮮は信用しないだろう。
少なくとも、韓国や日本から、すべての米軍を撤退することが必要だ。
トランプ氏が大統領になれば可能かも知れないが、クリントンには無理だろう。
米国は「世界の警察」と自称しているが、実体は紛争を起こして金儲けを繰り返す、「世界の暴力団」ではないか。
日本政府が、米国にものを言えないのも、仕返しが怖いためなのだ。
北朝鮮と韓国は休戦状態にあり、そのバックの米国と中国ロシアの対立が色濃く影を落としている。北朝鮮の核保有はロシアはともかく中国は肯定しない発言を繰り返しているが、対米国との力関係における北朝鮮の核保有は、韓国との力のバランスで排除されるものではない。米国がアジアに戦力を集中することなどできないし、たとえ集中できたとしても、地の利があるロシア中国に対応できるわけがない。米国が北朝鮮の核保有を認めることは、ロシア中国との力のバランスがさらに崩れ、米国のアジア撤退につながりかねず、非常に苦しい状況にあるといえる。米国の苦しさを無視した安倍首相のロシア訪問プーチン大統領との会談は、北朝鮮のことを考えると、米国の目的に大きく外れており、米国のいらだちが募り、何らかの対日本政府対策が、官僚を通じて、出てくるのではないか。北朝鮮の是認,否認、どちらの選択も大国米国の大きな後退を意味することは確かであり、非常に難しい状況にあるのではないか。
m.m.さんのおっしゃる通りです。
北朝鮮は米国の確約などに何の権威も認めないでしょう。
米国の確約はカダフィにたいしてもなされたはずです。
北がよく口にする「行動対行動」はいかに北が米国の
「守られない約束」に煮え湯を飲まされ続けてきたか
を証明しています。
無理です、孫崎さん。
北の核、ミサイル開発はもうとめられません。
孫崎先生のおっしゃる通り軍事的に北朝鮮を崩壊させないことを確約することは必要条件だと思うのですが、十分ではないように思えます。やはり、もう一つ、日本、韓国から米軍基地の全面撤退が実現しなければ、北の核放棄にはつながっていかないように思うのです。
私の論理は以上なんですが、北朝鮮の核の実情は私たちの想像を超えているようなんです。例えば、イスラエルの周辺はサウジとトルコ以外は敵対国です。サウジ、トルコが友達とは言え、人々の心情は反イスラエルです。イスラエルのアラブでの立場は北朝鮮の東アジアの北朝鮮の立場とほぼ同じと言えます。そういうイスラエルは国連の認識では非核保有国です。しかし、実際は200発以上の強大な核保有国なんです。このことはバヌヌという核技術者の内部告発で明らかになっています。
続く
>>4
続き
米国や今の日本や韓国のような好戦的な敵対国家に囲まれた国が主権を維持するには核兵器を保有し使えるような状況に国をもっていくしかないのです。イスラエル同様北朝鮮も独立後即座に核武装に取り組んで来たわけですが、イスラエルはロスチャイルドの媒介で西ドイツから技術提供を受けその後米国の技術を盗み(そういわれている)200発の核弾頭の保有国家となっている。北朝鮮はソビエトが冷たかったので主体思想と自力攻勢でスクラッチから始めて今現在やっと10発程度の核弾頭の保有になっていると推算されているのです。
北朝鮮は核を保有しつつある国ではなくレッキトシタ核保有国と見なすべきだと思うのです。日本や韓国や米国が乱暴な言葉で北朝鮮を悪しざまに非難するのはやめなければなりません。北朝鮮を主権国家として故小田実の主張するところの論理と倫理に基づき取り扱うことが周辺諸国にとって最も喫緊の課題だと私は思います。