森友学園問題の構図を整理してみたい。
①約10億円相当の国有財産が実質ゼロ円で売却されるということはありえない。
②かかる事態は国有財産を管理している財務省に異例な力が働いたとしか解しようがない。
③その中で、安倍首相夫妻と森友学園の関係は極めて緊密である。昭恵夫人が設立予定の小学校の名誉校長になっていたし、小学校を「安倍晋三記念小学校」と命名する話も出ていた。
④籠池理事長が「安倍首相が小学校設立に、昭恵夫人を通して100万円寄付した」と話した。そしてこの100万円を郵便局を通して処理する過程で少なくとも8名の人間が「安倍首相の寄付」という情報に接している。
政治家が特定事業に共鳴して寄付行為を行うことは、違法のことではない。だが森友問題では、もし安倍首相夫妻と籠池理事長に、安倍首相から小学校設立に100万円寄付するというような緊密な関係があれば、それは約10億円相当の
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国有地売却にあたって、国民に疑念を抱かれることがあってはならない。
官僚は公僕であるという信念があれば、国民の負託にこたえるべきでしょう。「売買の記録は処分した」ということで、国民の理解が得られると考えているのであろうか。最近の官僚に不足しているのは、官僚としての立場が、国民の立場と逆転していることである。「官僚の立場」=「国民の立場」があるべき姿であり、「官僚の立場」>「国民の立場」になり、公僕としての立場より、利権権益の立場が優先する堕落した「官僚の姿」しか見えてこない。今回は、あまりにも度を過ぎ、国民を馬鹿にした官僚の行動が裁断されてもおかしくない。証人喚問は、絶対避けてはいけない。自民党も国民の信頼を得るためにも、国民の期待に応えるべきでしょう。
土地の売買に絡む疑惑は、一般国民にとっては総理の去就に絡む話題として見逃せないが、本当は、首相が籠池らや、ひいては日本会議の面々とどれだけ、思想的、心情的に近く、古い日本の復活を夢想しているかについて明らかになるか方に、強い関心をもっている。過去70年間、戦争技術の開発を封じられ、さらに今後とも独自開発の可能性がほぼ0%である日本には米国でなければ、欧州諸国との共闘しか可能性が残されていない日本にとっては、首相外交は正しい道だが、どこまで彼らに真剣に取られているか疑わしい。2流国でいいから、いかにして安定した、住みよい国をつくるか。そのなかで、祖父の時代に戻りたいなどと考え、着物をきたり、学校建築に障子らしきものを取り入れたり、総じて過去の日本精神の復帰夢を見るのは、全くばかげている。どうか、夢からさめ、現実に戻ってほしい。
籠池氏の国会喚問を観ての私の感想は下記の通り。
1.予想通り籠池氏は安倍首相の裏切りを不快に思っている。
2.与党側は籠池氏を偽証罪で訴えると脅しているが、そういうことは出来ない。何故なら、籠池氏は国有地払い下げの過分の有利条件を神風が吹いたと表現していて、訴訟受ければ、神風が何か明らかにされ、安倍氏夫妻が困るはず。与党側が偽証罪で訴えることは出来ない。
3.籠池氏は17億円の負債を抱え込むことになり、国を相手取って訴訟を起こす姿勢を匂わしており、与党側、安倍氏夫妻にとって今後もっと厄介な存在となろう。
結論
この喚問は藪蛇であった。安倍体制の凋落の始まりと言えよう。