「イタリアを席巻する“直接民主主義”」(月刊日本より抜粋)

イタリアの「五つ星運動」のリーダー、フラカーロ下院議員とのインタビュー

 

―現在、世界的に民主主義が行き詰っていますー

フラカーロ まさに五つ星運動は民主主義の危機に対して立ち上がりました。正確に言えば、代議員性民主主義が危機に陥っているのです。

市民は五年に一度、国政選挙で投票するしかない。政権与党は五年間、好き勝手なことをします。指をくわえて見ているしかありません。この無力感から政治不信が生まれます。そうではない。いま市民は良く知らない他人を代理人に選ぶのです。

本来、国会議員は市民に雇用された従業員です。想像してみて下さい。雇用主が従業員をコントロールできず、従業員が勝手に給料や労働時間を決めているとしたら、その会社は数日で倒産するに違いありません。国家も同じです。

問題はシンプルです。代表