(1)世論調査
イラク戦争は、「イラクが大量破壊兵器を持っている、サダムフセインは他国を侵略するためにこれを保持している。彼が侵略する前に排除すべきである」という理由で戦争が開始された。そして、2004年には米国の公的調査団が、イラクはほとんど大量破壊兵器を保有していないとの報告書を作成した。
今米国人はイラク戦争をどのように評価しているか。
GALLUP社の世論調査を見てみよう。
失敗だ 失敗でない
2003年 25% 75%
2005年初頭 45% 55%
2008年(オバマ当選) 63% 36%
2009年から今日まで 53% 42% (ほぼこの周辺)
政党支持者別にみてみよう。
失敗だ 失敗でない
共和党支持者
コメント
コメントを書くイラクという国は無実の罪で、破壊された、おおざっぱにいうとそうなるかと思いますが、イラク国民が米国相手に訴訟を起こすことは可能なのでしょうか?
当時官房長官だった福田元首相が、日本独自の情報が入手できなかったと朝日新聞のインタビューにて発言しているようです。この時期までは国際情報局があり、2006年に国際情報官に格下げ(?!)されたようですが、情報としては省に進言したのが官房長官まで行かなかったのでしょうか。 それとも、もうこの時期、情報収集能力が低くなっていた?
主要紙、研究所研究員はイラク戦争へ駆り立て、、、。多分、最近米国内でイラク戦争に批判的な記事が減少したのであろう。←マスメディアの影響で世界は動く、、ですね。多様な情報が正確に伝播できるように、、ネットメディアの台頭が、、。愚直にがんばろう。
福田元首相の朝日新聞インタビューには-
イラク攻撃をしないで欲しいという気持ちは、小泉首相も強く持っていた-とありますが、これも小田実氏の「後になって『実は私もあなたと同じ思いだったのですよ』と言ってくる輩など、一切信用しない」の実例と思います。
また-
小泉首相の素早いブッシュ支持表明は、窮地の米国を救って好印象を与え、そのおかげで米国は、日本とイランのアザデガン油田の契約も認めると言ってきた。ブッシュ・小泉関係強化は決定的になった。イラク攻撃支持の判断は正しかった-
と語っているようですが、「イラク市民10万人殺すのを認めるか、日米関係悪化でもよしとするか、二つに一つだ!」と迫られ、「前者を選びました。いい選択でした」と言っているようにすら聞こえます。かつての重光葵首相などだったら、別の決断をしたのではないでしょうか。
アザデガン油田の経過も、権益縮小、放棄となり、中国に移った。開発資金拠出も含め日本の損害と中国への利益。アメリカの戦略と一貫としか視えない。
>ややショッキングなのは若い層が疑問を持っていないことである。
2002年-2003年に施行されたブッシュの「落ちこぼれゼロ法」の影響かなとも思いましてが、
20代後半も入っているのでそれだけではないようですね。
アメリカ社会全体の劣化ということかもしれないですが、
やはり大手メディアの影響でしょうか?
“大半の国民は企業でいうマーケティング戦略に、いともたやすく引っかかり、
もう自分の頭で考えられなくなっているのです。”
堤未果さんの『政府は必ず嘘をつく』の中で米国の企業弁護士はこう指摘していました。
日本でもこの傾向は顕著ですね。
「9.11以後のアメリカ」から「3.11以後の日本」は何を学ぶかも重要なのでしょう。
しかし、そんな劣化したアメリカに追従することしか頭にないかのような日本政府(特に官僚)の硬直性に
大変危惧を憶えます。