A:事実関係:米、ファーウェイ副会長の引き渡し要請へ(産経)
カナダ紙グローブ・アンド・メール(電子版)は21日、米国がカナダ政府に対し、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長の身柄引き渡しを正式に要請する方針を伝えたと報じた。カナダのマクノートン駐米大使が同紙に明らかにしたという。
孟氏は昨年12月1日、米国の対イラン制裁に違反した疑いで米政府の要請を受けたカナダ当局が逮捕、同11日に保釈されている。マクノートン氏は身柄引き渡しの要請時期を明らかにしていないが、同紙は今月30日が期限としている。引き渡しの要請後、カナダ政府は30日以内に決定を下す。
B:評価
・今回の動きにどこに違和感を持つか。
それは対象者がいわゆる通常の「犯罪人」の引き渡しではないということ。
・疑惑は「米国の対イラン制裁に違反した」という政治的犯罪であること、
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国連で拒否権を持つ大国、特に米国、ロシア、中国が拒否権を発動させれば、何事も進まない。国連加盟国の絶対多数の賛成があっても、国連としての結論が出せないということである。
米国、ロシア、中国などは国内法が優先し、国内法に違反すれば他国に干渉しても、国連として打つ手がないということである。例えば、シリアでは、多国籍軍とロシア軍が一体的行動で、ISに対処できなかった。
中国が盛んにカナダ人を逮捕しているが、米国人には一切手を触れていない。また、カナダ人逮捕の理由が、「中国の国家安全に危害を及ぼす活動」などということであるが、一切逮捕の具体的内容に触れることはない。政治的報復手段であり、絶対に孟容疑者を米国に引き渡させないとの強い意志が働いているとみるべきでしょう。
中国は、米国には、カナダのように直接的圧力が掛けられないからである。かけたら、現在以上の経済制裁が掛けられることを覚悟しなければならないからでしょう。カナダは、米国と中国の間にあって、厳しい選択を迫られている。経済的問題以上に近隣国としての立場は捨てられず、米国の要求にこたえざるを得ないが、どのような答え方をするか、その選択は極めて重い。
大坂なおみが勝利の因を訊かれ、「CONSISTENCY」と答えた。1960年代の米国産業の経営者は「経営で何が大事か」と尋ねられたら、多くは「INTEGRITY」と答えた。どちらの英語も似た響きがある。国際政治に目を向ければ、そのことばの実体は国連憲章そのものだと私は考えている。
私の長い間の米国政治の観察の結果、発見したことは、米国にはウオール街を筆頭にして、いくつかの利益集団がそれぞれのGOV.を保持していることだ。裏を返せば、まさしく無政府状態。それは日本の幕末みたいな泥沼とも言えよう。であるから、その国際政治に於いて、CONSISTENCYもINTEGRITYも国連憲章も無いのだ。
このような米国を眺めていると、1940年前後の満州、中国、朝鮮を抱え込んで無能に陥った大日本帝国の苦境と同じものを米国が今抱えてこんでいると私は実感せざるを得ない。大日本帝国は米国のバイオレンスで潰されてしまったが、今の時代、つまり、核ミサイルの時代では、米国を潰すことは出来ない。國際社会は時間を掛けて説諭、説得していくしかない。米国は過去に例の無い「ならずもの国家」になりはてているのだ。
それでも、日本の星条旗ファシストの皆様は米国をよいしょするだろう。それが彼らの生業のごとくね。その頭には鬼畜露中がしっかり組み込まれているから、始末に終えないのだろう。