私は今日、77才。日々ツイッター、ブログの発信、週一で動画発信、時に講演、執筆を行っている。65才で定年になってから、一般の人々と逆に活動の幅が広がり活発化した。
防衛大学校で定年退職する直前、2009年3月『日米同盟の正体』を出したのが全ての出発点である。出版社から本を出すのはそう容易でない。もし、『日米同盟の正体』が出版されていなければ、今日の私の活動はない。どうして出版に至ったかを見てみたい。
2001年から防衛大学校で勤務していた時、時々東洋経済誌の記者が中東問題の取材に来られた。私はイラク、イラン双方に勤務しているので、中東問題にはある程度の土地勘がある。かつ、防衛大学校時代は比較的時間があったので、丁寧に説明していた。記者は自分の原稿のために取材しているので、特段の謝礼はない。説明は無償である。繰り返すが、私には時間が十分あるので、丁寧に説明していたと思う。
この記者は、無償
孫崎享のつぶやき
随想52 無償の行為①:『日米同盟の正体』出版の経緯とその後
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コメント
コメントを書く無償・有償の視点とは別に、官僚が民間に転身する場合の処し方が、思想信条に価値観を置くか、具体的政策の規制改革に価値観を置くかによって、大きく道が分岐するようだ。
思想信条に価値観を置けば、多くの人は政界に打って出る。自民党を選択する場合もあれば、野党を選択する場合もある。評論家、学者などの選択もあるがほとんどが反体制・憲法護持が根幹となる。
規制改革を通した具体的政策の方針変換を成し遂げようとする人は、制作提言者としての活動をして、政権の内外で政策の実現を図ろうとする。
孫崎さんは,さしずめ思想信条の実現を目指しておられるといえるのではないか。政策実現の方は、最近「さざ波」で話題になっている高橋洋一さんではないか。高橋さんは内閣参与として報酬を得ていなかった。無報酬で内閣参与を引き受けていたことになる。規制改革を通した政策実現に生きがいを感じているといえる。
孫崎さんにしろ、高橋さんにしろ、報酬を期待するのでなく、国家国民に尽くすという「公僕意識」が生きていることに日本が未だすたれていないと実感する。ただ、時代が過ぎると、無償の働き=公僕意識が消えてなくなるのでしょうか。心配である。
係る経緯は、以前 生放送か何かの動画で語られていた記憶がある。
「日米同盟の正体」を出されなければ、外務省の妨害もなく、悠々自適の天下り人生をエンジョイできた可能性もあったようなお話だった気がする。
> 65才で定年になってから、一般の人々と逆に活動の幅が広がり活発化した。
それが件の「無償の手助け」に因るところ大であるとされる論だが、肝心なのは その中身だ。
「活動の幅が広がり活発化した」のも孫崎さんのポテンシャルが高かったからに他ならない。それは単に「頭の出来」だけでない。高いポジションに就いても現場主義を続けられたからでないか。地位の上に胡坐をかき、接待三昧をエンジョイするだけの者は定年後に何ができるか。「局長ならできます!」「部長ならできます!」━せいぜいそれくらいだろう。
つまり、「一日にして成らず」の孫崎さんが いよいよ世に出る機が熟したということでないか。そして、「無償の手助け」マインドはソフトウェアのオープンソースに通じるものであり、「日米同盟の正体」もそれが形になった一冊と思う。
「無償の行為」という手続きを経なければ、真実がなかな一般に伝わらない。
全くそうです。そのような世の中に日本はなっている。本当に社会が腐ったとしか言いようがありません。
私の受け止める限りでは、医療と政治に関しては、米国では無償の行為の連鎖があっても、真実が一般に伝わることがなかなか難しいようです。中国では政治に関しては自由な発言は禁じられてます。米国の完全属国の英国も事情は米国と同じです。
そういう状況に憂えて、反権威主義者のヴァーノン・コールマン氏は自ら出版活動を始めています。
因みに、彼の本「50歳から120歳までの間に起こる病気の克服方法」の前書きに次のような文章があります。
「貴殿たちが新聞や雑誌で読む内容の殆どが広報関係の専門家が練ったものです。その狙いは特定の商品を売ったり、効能を説くものです。テレビやラジオも全く同じです。たまに、医者がテレビ等に登場して何かを話しますが、政治絡みの報道が全部バイアスがかかっているごとく、特定の薬や健康器具の販促への寄与と無縁ではありません。私たちはそれを憂えて真実だけを伝えるように全力をこの本の作成に傾けました。スポンサーも宣伝も一切受け付けてません。」
我が国の昨今のワクチン騒動と鬼畜中国関連報道を視聴していると、なるほどと思わざるを得ません。