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第1回文化レクリエーション…東京国立博物館特別展「茶の湯」
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第1回文化レクリエーション…東京国立博物館特別展「茶の湯」

2017-08-23 12:00


     本記事は第1回文化レクリエーション(以下、文化レク)についての記事です。ブロマガ登録時期が本行事よりも後になっている関係で、第2回文化レクが先に記事化されていますが誤りではありません。ご理解頂ければ幸いです。

     6月3日(土)14:00~東京国立博物館特別展「茶の湯」にて記念すべき第1回文化レクが開催されました。強い日差しが注ぐ上野公園を突っ切って会場へ。色々なイベントが開催されているのか、日本の文化行事の集積地とも言える場所での人々の賑わいに目を細めながら歩きました。
     「第1回文化レク」といっても記念セレモニーなどもなく、会員はいそいそと集まって淡々と入場。MAAの実質主義的な体制が反映されたとも言えるドライなスタートを見るにつけ、まさに「本領発揮だな」といった印象を抱きました。そう、社交辞令なく「いきなりトップスピード」なのです。これが本会の良いところです。今回の企画では「着物割」という入場割引サービスも実施されており、会員の一人が着物で登場したのには驚きでしたが「和の華」を感じられて素敵でありました。

     さて、特別展「茶の湯」について。この日は会期終了前日ということもあって、人出はかなりのもの。鑑賞の方法ですが、MAAでは「会場出入り口に集合にして同時に入場→各自鑑賞→時間を定めて出入り口にて待ち合わせ」という手法を採っています。会員各自の鑑賞ペースが異なるので、こういう対応が現実的だと思われますね。私は音声ガイドは使わなかったのですが、使用した会員によるとアナウンスは「春風亭昇太」さんだったとのこと。この後、第2回文化レクの「寄席」で彼の噺に触れることになるわけですが、意図しないところで縁する不思議を感じます。鑑賞は150分の時間を設定してスタート。

     「なんでも鑑定団」というTV番組で世間を賑わせた希少な「曜変天目」の実物が展示されているタイミングもあったのですが、該当日ではなく残念ながら目にすることはできませんでした。とは言え相当数の名品の数々が展示されており、人間の美的感覚の多様性に感心するばかり。くねくねと曲がった茶器にも高い評価が備わっていたり、ただの鉄の塊にしか見えないような釜などが珍重されていたりと、未知の世界が眼前に広がっておりました。足利義満、義政、織田信長、徳川家康、伊達政宗、千利休、津田宗及、古田織部、織田有楽斎など、誰もが知る歴史上の人物の手を経て来た「現物」の存在感は相当のもので、時間を忘れて食い入るように鑑賞しました。

     私が特に感じ入ったのは「わび・さび」の思想を茶文化に投影し、乱世の時代にあって人間存在を見つめようとした千利休の姿勢。戦(いくさ)の合間を埋める緩衝材としての茶文化という捉え方を超えて提示しようとした美意識があったのではないかと考えつつ、彼の事跡を味わうことが出来たような気がします。また、古田織部の設計した茶室も設置されており、たくさんの人が列を作っていて関心の高さが窺えました。
     館内を見渡すと外国人の姿を見かけることも多く、熱心にメモを取ったり議論(解説!?)をしたりする様子も散見されました。ご多分に漏れず茶の湯文化も元を辿れば大陸からの伝播であって、東洋系の外国人は自らの先祖や地域が及ぼした影響などに思いを馳せたりするのかなと、彼らが話す言葉を聞きながら感じたものです。

     鑑賞に設定した150分という時間は会員によって長くもあり、短くもあったようですが、私としては少々短かったかなという印象を抱きました。展示物の数・広さ・混雑具合・興味関心の違い等によって適正とする時間は異なってくるものと思われます。これは文化レクの回数を重ねていく中で時間の精度が高まるはずなので、それほど心配することではないかと考えています。5回・10回と開催が進めば安定感も増してくることでしょう。
     ともあれ、無事に第1回文化レクを終えることが出来て嬉しかったです。MAAという組織を通して会員に何が提供できるのか、団体である意味があるのか、それが法人格まで必要とするものなのか。その答えは1年、あるいは2年くらい後に分かるのかもしれません。会員の誰もが「意義ある集まりだ」と実感できるその日まで、丁寧に営みを積み上げていきたいと思っています。

    -上野公園内の掲示-
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    -場内入り口-
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    -平成館外観-
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    -茶の湯展・資料-
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