そんな女正月には小豆粥を食べるという習慣があり、一年間の邪気を払うと言われています。古く旧暦で暮らしていたころの日本には、毎月、新月の1日と満月の15日に小豆ご飯を食べるという習慣がありました。小豆の「赤」は、血の色=命を表し、月のサイクルに合わせて食べることで、心身ともにリセットできると考えられていました。
赤い小豆は血を入れ替える、あるいは魔除けになるとかんがえられていたが、実際に、小豆に含まれるアントシニアンは疲れ目に効き、老化の原因になる活性酸素をおさえる。血液サラサラ効果もあり。ビタミンB1も豊富でむくみ防止、解毒作用もある
(『こころもからだも整う しきたり十二か月』P72より引用)
「女正月」というだけあって、女性に嬉しい効果いっぱいの小豆。寒さの厳しい時期ですから、あたたかいお粥にしていただくと摂取しやすく、疲れた胃にもやさしいですね。
小豆粥のレシピ<材料(4人分)>
米 1合
水 4カップ
小豆煮 1/4カップ
餅 小4個
<作り方>
1、小豆は一晩水につけて煮る
2、米を火にかけ、ふいてきたら小豆を煮汁ごと加えて50分炊く
3、炊きあがったら塩で味をつけ、やわらかくゆでた餅を加えて盛りつける
(『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』P178より引用)
女正月が過ぎると「二十日正月」と呼ばれる1月20日がやってきます。この日は、お正月にやってきた神様一同が、それぞれ持ち場へ帰っていくという日。お正月用に買った食材なども、すべて食べつくすので、「骨正月」なんてユニークな別名も。これをもって、ようやくお正月が終わります。寒い冬ともお別れ。暦の上では春がやってきます。
[こころもからだも整う しきたり十二か月 , 絵でつづるやさしい暮らし歳時記]
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