近所に住む友人が、「これもらって!」と、袋いっぱいのゴーヤーをくれた。
どうやら収穫のアルバイトをしているらしく、規格外の小さめのものや、ちょっと傷があるものなど、「はねもの」のゴーヤーは持って帰っていいのだとか。
「こんなにどうしよう」と思いつつ、これまた近所の人におすそ分けしようとしたら、「もう、十分もらったよ」という返事が返ってきた。沖縄に住んでいると、こんなふうにゴーヤーがたくさん回ってくる。そして子どもたちはもちろん(?)食べない。
ゴーヤーは放っておくと、たちまち黄色に変色する。だから、身の硬いうちにまずは漬物にしてしまう。
鍋に醤油、みりん、米酢、赤唐辛子を入れ、ひと煮させる。この煮汁を、種と取り除いたゴーヤーにじゅっとかけ、粗熱がとれたらまた汁を鍋に戻しひと煮させ、それをゴーヤーにかけ、を数回繰り返す。冷蔵庫で保存しておけば、箸休めにちょうどいいおかずになる。
それから揚げ浸し。まず醤油、みりん、出汁、梅酢、梅干しで漬けタレを作る。ここに、種ごと1センチほどにスライスし、じっくりかりっと揚げたゴーヤーを漬け込む。味がしみたらできあがり。
ほかにも、てんぷら、ゴーヤーチップス、海老とゴーヤーのカレーなど、ゴーヤー尽くしの食卓は続く。
それでもいよいよ身が黄色くなってきたら、お楽しみのゴーヤージュースだ。ゴーヤー、梅シロップ(梅シロップはちょうどあったので入れてみた)、てんさい糖、シークワーサーの絞り汁、ミントの葉を、氷水といっしょにミキサーにかける。これが最高においしい! ......というのは、苦味を欲するほど体が疲れている証拠なので、実は疲れているのかも。
このようにジュースにすると、ひとり1本のゴーヤーも軽くいける。またミントがよく合う。そういえば、わが家のゴーヤーチャンプルーにはバジルの葉は欠かせない。ハーブ類とゴーヤーって合うんだなぁ。
というわけで、夏はずっとゴーヤーに占拠されている。そして暑ければ暑いほどゴーヤーがおいしくなる。相変わらず子どもたちは、「ゴーヤージュース? うえー!」とか言ってるけど、いつか「おいしい」という日が来るのだろう。大人になるとは、そういうもんだ。