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糸井重里氏率いるほぼ日という株が春先に上場しました。上場時にこそ話題を呼んだがその後すっかり忘れられた状態となっています。
ほぼ日はアイデア手帳を売っている企業ですが、文具店では来年の手帳がたくさん並んでいてその中にほぼ日の手帳もありました。女性に人気のようですが皆さんの手帳選びはいかがでしょうか。
因みに手帳に日経平均の上げ下げを記入しておられる方もお見えになるかと思いますが今年の10月から11月のかけての手帳には上げ一色で埋め尽くされているに違いありません。
手持ちの銘柄の株価も記入されているのであればうきうきと楽しい状況なのかも知れませんが、全体相場が上がっているからと言って個別銘柄も同様に上昇しているとは言い切れません。
全体相場が安値から17%も上昇しているのに自分の持ち株は10%以下の上げに留まっているとかまったく上がっていない。反対にマイナスになっているじゃないかとのぼやきも聞こえる相場展開なのかも知れません。
指数が上がれども個別には上がっていない、ということは往々にしてよくあることです。
全体相場の上昇局面の中で何らかの理由で個別株が上がらないケースを皆さんはどのように見ておられますか。
最悪なのは未公表の悪材料が待っている場合ですが、当面の株価変動は全体相場に連動しやすい銘柄を中心に形成されますので、個別にはまったく見向きもされないままで推移する例もあるかも知れません。
株高によるPER、PBRの向上が見られる中で割高感が薄れる展開となると株価の調整につながりますが、為替に影響をうけやすい日経平均はなおも他の指数よりも若干割安感がありますので今しばらく上昇傾向が見られるものと考えられます。
ただ、そうは言ってもいつまた調整の動きに変化しても不思議ではありません。
地震と株価の調整は忘れた頃にやってくる・・。
これからの株式相場を強気に見ている人にとっては無用のことなのかも知れませんが、どんな展開になっても大丈夫なように投資家は何らかの投資戦略を持っておく必要があります。
市場全体がここまで上げていてもまだPBR1倍割れ銘柄がREIT法人も含めて市場全体の約3割(1339銘柄)も存在しており、さらにはその20%(277銘柄)がPBR0.5倍であることに気が付く必要があります。
こうした現象はデフレ経済だからという点で説明ができそうですが、デフレから適度なインフレに向かう時に、徐々にこうした単純に指標面で割安な状況は解消に向かうと考えられます。
日銀もGPIF(年金)も回りの批判を横目に株式投資をしてきましたので株価上昇の結果として運用益(含み益)を得るに至っているようですが、デフレからの脱却によるこうした公的資金の運用成果の向上は国民経済にとってプラスになることは言うまでもありません。
国民の金融資産の大部分がリスク回避型の運用に徹していて投資家はなおも積極的にリスクを取っていない中で投資チャンスが残されている点に気が付く必要があります。
政府のデフレからの脱却のための金融政策は株高の原動力になっていますが、企業側も蓄積してきた資金を活用して何らかの格好で投資に踏み切るタイミングが来ています。
少なくとも投資家は市場内にあるPBR1倍割れ企業の存在に気が付くべきですし、その簿価以上に含み益が重なりつつある現実を投資評価のポイントにしていく必要が出てきます。
企業としても自社の価値が市場内で低く見られている点に気が付いて何らかの手を打つ必要があります。
多くの投資家の皆さんにとって出遅れ株探しの旅は全体相場が上昇の中にある時だからこそ求められているのかも知れません。
今回はPBR0.5倍以下銘柄から見出した有望出遅れ銘柄例として3銘柄をピックアップしておきましたのでご参照下さい。
筆者は今週末にセミナーを予定していますが、その際にも取り上げる予定ではありますので大いに参考にして頂ければ幸いです。
【出遅れ銘柄探しのチェックポイント】
1.PBR0.5倍以下のキャッシュリッチ銘柄
2.IPO後に株価が低迷した状態にある銘柄
3.配当利回りの高い地方銘柄
【PBR0.5倍以下のキャッシュリッチ銘柄例】
1.桂川電機(6416)赤字脱却なれば評価は変わる?
時価総額29億円 実質保有現預金25億円 PBR0.36倍
2.東京ソワール(8040)フォーマルウェア専業トップ
時価総額38億円 無借金経営 保有現預金7.4億円は少ないように見えるが投資有価証券23億円と賃貸用不動産15.6億円で、これらを合計すると46億円 PBR0.35倍
3.ウエスコHD(6091)総合建設コンサルタント PBR0.47倍
時価総額60億円 無借金経営 保有現預金58.5億円
有価証券8億円 投資有価証券28.2億円 合計94.7億円
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)