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■「ラーマガ」本誌に載せきれなかったレビューを掲載する「ラーメンレビュー増刊号」です

 「ラーマガ」本誌では、各号で7件の個別レビューを掲載しています。遠征や連食などで、そこに収まらない私のレビューを、随時「ら~マニア共和国」で掲載します。

 今回は東京の冷やし麺9軒に、広島遠征、岩手遠征のレビューをあわせて、15杯のレビューを掲載します。ラーマガ本誌と合わせてお楽しみください。

□目次

1.無料公開!東京冷やし麺大行進2015!

 <本誌63号で、「二代目にゃがにゃが亭」「Hulu-lu」「えにし」のレビューを掲載
 <本誌64号で、「つけめんTETSU@関東各店舗」のクロスレビューを掲載
 ・バリバリジョニー@小岩
 ・たかくら@新日本橋
 ・大喜@湯島
 ・カラツケグレ@御徒町
 ・チラナイサクラ@御徒町
 ・さんじ@上野
 ・麺屋武蔵@新宿
 ・蔦の葉@庚申塚
 ・ミライゑ@志茂

2.広島遠征完全版!

 <本誌60号で、「一村」「まつ☆うら」「さんや」「一白」のレビューを掲載
 <本誌61号で、「よいち」「陽気」「永斗麺」「つばさ」のレビューを掲載
 <増刊19号で、「梵天丸」「くにまつ」「武蔵坊」「キング軒」「麻沙羅」のレビューを無料公開
 ・へんこつ@草津南<老舗の風格を感じる豚骨醤油味>
 ・高砂屋@横川<おでんをつまみに呑みたい老舗>
 ・寿楽亭@十日市町<豚骨もしっかり感じる老舗の味>
 ・こりく@福島町<関東のテイストを取り入れた新鋭店>
 ・広島弐番@本川町<あっさりスープの塩ラーメン>
 ・菜心@広島<尾道ラーメンのスタイルを広島駅前で>


1.無料公開!東京冷やし麺大行進2015!

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【バリバリジョニー@小岩】
「雲丹の冷製~初夏の香り~」1,200円
※7月末まで限定

 月替わりの限定が次々出てくるバリバリジョニー。7月限定は冷やしの事が多いが、今年はなんと「ウニ」を大量に使用した冷やしラーメン。店で通常使っているベジポタスープをベースに冷やし、そこに豆乳や、たっぷりの生ウニを溶け込ませている。実は店主はウニが苦手だそうで、「徐々にスープに入れるウニを増やしながら、苦手になった時点で完成しました(笑)」との事。きっちり冷やしたスープは夏にぴったりで、ベジポタの間に入り込んだウニの香りと滑らかさが舌を何度も覆ってくれる。ウニ好きにはたまらないスープ。中細麺もしっかり締められ、引き上げるごとにスープをまとってきてくれる。

 具の鶏チャーシューで一息ついて、コーンペーストの甘さを楽しめる。その上には「スープで使いすぎたので少量になっちゃいました」というウニの塩漬けがトッピング。その塩分もアクセントになっている。スープにかけられた「ワサビオイル」が舌を刺激してくれるので、甘さと辛さを交互に楽しんでいるうちに完食。決して安くないが、ウニ好きならこの価格の意味は理解してもらえると思う。ウニ好きなら見逃せない一杯。

小岩では ウニウニパニック 夏の味

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らー麺屋 バリバリジョニー
東京都江戸川区西小岩3-11-19
JR線「小岩」駅より徒歩10分


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【たかくら@新日本橋】
「金の冷やしそば」850円
※8月末まで限定

 「ラーマガ64号」で、TETSUグループの冷やしメニューコンペで優勝した「赤い冷製」をクロスレビューしたが、その席で優勝を争ったのが、「金の冷やしそば」。これを考案したのは「きみはん@新所沢」の店長で、昨年冬のコンペ「黒中華そば」の優勝作でもある。今回も予選時点でぶっちぎりの完成度を出していたが、今回は「赤い冷製」の方がインパクトある味に伸ばす事ができそうだ、という事で連覇はならず。てっきり幻の味になると思っていたが、グループ店の「博多豚骨 たかくら」4店舗で販売される事になった。その理由を直接聞いてはいないが、「赤い冷製」で必要な、挽肉を温めるオペレーションの都合なのかもしれない。

 あっさりスープはキンキンに冷されていて、和風の面持ちを感じるもの。ネギの他にシソもたっぷり乗っているが、何といっても目を惹くのが赤い梅のジュレ。これを口に含めば、スープの味が徐々に変化してくる。チャーシューの代わりに豚バラ肉を乗せているので、脂が必要以上に流れる事がない。

 シャッキリ茹でられた細麺は、たかくらで使っている博多麺だろうか。これがスープに馴染んでいる。「たかくら」では替玉は二玉まで無料。この冷やしそばでも替玉可能なので、たっぷり食べたい人にも嬉しい一杯である。

冷たさを 梅の旨みで 味わって

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博多豚骨 たかくら 日本橋室町店
東京都中央区日本橋室町4-3-14
JR総武快速線「新日本橋」駅から徒歩3分


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【大喜@湯島】
「冷やしとりそば」950円

 「ラーマガ30号」で昨年の冷やしとりそばをクロスレビューしているが、今年も7月と8月に「冷やしとりそば」が発売されている。毎年7月の上旬に食べているのは、年々少しずつ改良を加え、その年だけの味が楽しめるから。

 透明なガラスの器とスープが共にキンキンに冷され、凍りそうなスープには、鶏をベースに、具のナメコやオクラなどで加わったとろみがしっかりと感じられる。このスープは他に味わった事のない旨みとまろやかさを持っている。麺は冷やしとりそば専用ものを使っているが、ここが昨年と大きく変わった。例年はピロピロした食感を楽しめる平麺だったが、今年は厚みが加わりつつ、縮れは継続されているので、新しい食感が楽しめるようになっている。スープの冷たさが麺を啜る程に入ってきてくれる。スープの中に入っている氷もスープを凍らせていて、冷たさと味は変化しない。

 ナメコやオクラでとろみを加えつつ、ネギと水菜はシャキシャキ感を出し、煮浸しした茄子のインパクトも抜群。期待を裏切らない夏の定番でありながら、毎年新しい試みを加えていて、毎年食べてもまた食べたくなる一品です。

同じでも 年々変わる 冷やし麺

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ラーメン天神下 大喜
東京都文京区湯島3-47-2
東京メトロ千代田線「湯島」駅から徒歩1分


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【カラツケグレ@御徒町】
「冷し納豆辛そば」980円
※7月末まで予定

 足立区五反野に本店を持ち、今年4月に御徒町に出店した「カラツケグレ」。辛つけ麺専門店の夏季限定メニューは、辛いタレと納豆をあわせた冷やし麺。注文が入ると、パックに入った普通の納豆をかき混ぜて、丼の下の方に納豆と辛いタレを入れている。時間をかけて茹でた、浅草開化楼の太麺を流水で締めて、しっかり茹でていて引き締まった食感にまとめられている。太麺に納豆を絡めて食べれば、糸を引く食感が後を引く。麺の上には、たっぷりの山椒で味付けした挽肉が乗り、辛さだけでなく痺れも味わえる。麺の下に納豆が隠れていて、かき混ぜながら辛いタレ、挽肉や納豆を麺で引き上げる。食べれば一気にインパクト抜群。

 麺の上にはたっぷりの白ネギと太く刻んだ青ネギもあって、納豆や麺との相性も抜群。最初は納豆に驚かされ、次に辛いタレの爽快さを楽しむと、その奥には絹ごし豆腐が入っている。こちらはあまりかき混ぜず、麺を食べ終わった後に残る辛いタレと納豆を、豆腐で掬うようにしながら食べるのがオススメとの事。実際、豆腐が納豆のとろみも綺麗に掬ってくれるので、納豆好きなら是非食べてほしいです。

納豆と 豆腐を合わせた 冷やし麺

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カラツケグレ 御徒町店
東京都台東区台東4-12-9
各線「御徒町」「仲御徒町」「上野御徒町」駅から徒歩4分


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【チラナイサクラ@御徒町】
「冷やし担々麺」850円
※夏季限定

 昨年12月の開店以来、何度か訪問している「チラナイサクラ」。つまみも豊富でお酒もあって、深夜までの営業という事もあり、呑んだ後の締めに好適。この日も高田馬場のうどん屋で飲んで食べたあと、何故か2次会の為に御徒町へ移動。こちらの夏季限定メニューは「冷やし担々麺」。

 あっさり澄んだスープに胡麻ダレの風味も感じて、スープの味も楽しめる所に店の矜持を感じる。豊富な種類の野菜にラー油がかけられ、ピリ辛に痺れも感じる挽肉は温かくして提供。確かにその方が食べやすいけど、冷やし担々麺ならば肉も冷たくして提供してもよかったかも。塚田店主がプロデュースした信州の小麦「夢絆 タイプS」を使ったモチモチツルツルした太麺。しっかり締められていて、スープにマッチしている。かなり呑んだ後だったんですが(笑)、しっかり印象に残る味になっている。

花咲かす 味は夏でも 整って

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チラナイサクラ
東京都台東区上野5-10-14
各線「御徒町」「仲御徒町」「上野御徒町」駅から徒歩2分


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【さんじ@上野】
「冷やし隠玉納豆麺」650円
※夏季限定

 2012年に開店したこちらでは、この夏は2種類の冷やしメニューを提供している。この店舗オリジナルの「冷やし隠玉納豆麺」が面白いと言われて、注文してみた。

 麺の下に生卵を隠した汁無しの「隠玉麺」は独自のアイデアとの事。通常は麺が温かい油そばスタイルだが、夏季限定メニューとして、その冷やし版が登場。卵と醤油ダレの上に、やや固めに茹ででしっかり締めた浅草開化楼の細麺を入れている。そこに、ネギ・胡麻・海苔、そしてパックを開けてかき混ぜた納豆をトッピング。

 「まんまやん」とツッコみたくなる気持ちをグッと抑えて、麺と具を一気にかき混ぜる、タレの旨みに卵や納豆のまろやかさが加わり、とろみがついているので一気に食べられる。このアイデアは「コロンブスの卵」だと思う。

 こちらでは、夏季限定メニューはもう一つあり、「冷やし担々麺」が数量限定で販売されている。こちらは、人形町の「麺 やまらぁ」の夏季限定メニューに店主が感銘を受け、やまらぁのご主人に教えてもらったというもの。同行者が食べているのをシェアしたが、タレやラー油、挽肉などのトッピングは「やまらぁ」のスタイルだが、スープや麺はさんじのもの。細麺の張りがスープの中で存在感を出している。こちらも食べてみてほしい。

納豆を 麺で啜れば 新食感

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さんじ
東京都台東区東上野3-25-12
各線「上野」「稲荷町」駅から徒歩5分


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【麺屋武蔵@新宿】
「エビベジ冷やし麺」1,080円
※7月末まで、1日限定10食

 麺屋武蔵では、春に「エビベジタンメン」を販売したが、夏は冷やしメニューでも「エビベジ」を使用。「エビベジ」は栃木県に拠点を置く自然農園「海老原ファーム」で作られる野菜の事で、海老が入っているわけではない。しかも、今回の限定は、魚介も肉も使わない「ビーガン」の一杯にしたというから驚く。

 毎日海老原ファームから届く野菜は日替わりとの事。15種類前後ある野菜を角切りに刻み、焼いたり炒めたり、その野菜にマッチした調理を施している。日によって変わる獲れたての味が楽しめる。野菜の上にはビシソワーズ状のスープがかけられ、ここには4種類の野菜を使用。スープには葉物の野菜を使っているそうで、全部で30種類程度の野菜が入っている。オリーブオイルなどで味付けをしていて、炒めた芋類が肉っぽい風味を加えていて、ビーガンであっても物足りなさが一切ない。麺を引き上げるごとにすっきり澄んだスープが楽しめ、角切りされた野菜の様々な味と食感で、飽きる前に完食してしまう。

彩りと 味で魅惑の 野菜たち

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麺屋武蔵 新宿本店
東京都新宿区西新宿7-2-6
各線「新宿」駅より徒歩7分


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【蔦の葉@庚申塚】
「煮干時雨」850円

※夏季限定

 「Japanese Soba Noodles 蔦」で人気だった冷やしメニュー「煮干時雨」は、現在は昨年開店したからはこちらで販売されている。冷した煮干メインのスープが、舌にしっかりした味を残してくるが、えぐみにならない程度の苦味で、喉を通過する時もきつすぎない。確かに煮干味だが、決して強すぎる事はない。茹でた後に氷水で丁寧に締めた麺がスープを拾い上げ、口に啜り込めば暑い日でも「すぅー」っとした清涼感溢れる後味が楽しめる。カボスやワサビで味変させることで、口飽きする事がない。

 具には、冷たくても肉質が変わらず、噛みしめれば旨みを楽しめる鴨肉チャーシューが2枚乗って、味も量も抜群のインパクト。メンマやネギで舌をリフレッシュさせ、また煮干スープを楽しめる。カボスや、海苔に乗ったワサビによる味変も楽しい。煮干好きには見逃せない夏の逸品です。

とげぬきに セミに負けない 時雨あり

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蔦の葉
東京都豊島区巣鴨4-24-6
各線「巣鴨」駅より徒歩7分、都電荒川線「庚申塚」駅より徒歩5分


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【ミライゑ@志茂】
「スタミナ☆冷やし中華」850円
※夏季限定、1日10食限定

 昨年開店したラーメン店で、ラーメンもつけ麺もまぜそばも話題の店に初訪問。駅から少し離れた場所で年配客も多いという事で、この夏の冷やし麺では、オーソドックスな冷やし中華をベースに「懐かしいけど新しい」スタイルを目指したという。

 溜まり醤油を加えた黒醤油スープを少量入れて、ニンニクオイルを効かせている。麺は太麺と細麺から選べるが、ご主人オススメの太麺をチョイス。丁寧に茹でた三河屋製麺の太麺をしっかり締めていて、モチモチの食感と太麺の力強さが両立していて、飽きずに食べ進める事ができる。

 具では何といっても、温玉とそこを囲むトマトのマリネが目立つ。程よく酸味を加えながら、スープには酢が少なめ。酢は別途出してくれるので、酸味の強い一般的な冷やし中華が好きな人も、苦手な人も満足できる。

 平日ランチでは、麺類に「炊き込みご飯」「玉子かけご飯」「麺大盛り」のどれかがついてくるので、炊き込みご飯をチョイス。程よく味付けされていて、冷やし中華にマッチ。ただ、連食の3軒目にこれを食べて、ここのラーメンを食べられなかったのは失敗でした。近いうちに再訪せねば。

冷たさを ミライボウルに 詰め込んで

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東京都北区志茂2-59-20
東京メトロ南北線「志茂」駅から徒歩5分、JR線「赤羽」駅から徒歩10分


2.広島遠征完全版!

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