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第151号 2015.10.13発行

「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)

【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…今月から始まった「マイナンバー制度」。しかしこれは14年前から既に始まっていた「国民総背番号制」の焼き直しだと知っているだろうか?「行政の効率化」、「国民の利便性の向上」、「公平・公正な社会の実現」等のメリットがあると言われているが本当か?悪用や情報漏洩の危険性はないのか?そもそも個人情報の何から何まで管理されることに、拒否感を覚えずにいられるか?国家を全面的に信用してしまって良いのか?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!攘夷と排外主義の違いって何?福島県でオリンピック競技を開催する案をどう思う?「資本主義」と「社会主義」の二元論で捉えるのはもう古い?デモと民主主義の関係について教えて!「一億総活躍担当大臣」って必要?…等々、よしりんの回答や如何に!?
※著名なる言論人の方々の立派な御意見を思いっきり褒めそやす「御意見拝聴・よいしょでいこう!」。渡部昇一・中川八洋両氏の対談本『皇室消滅』を拝読するシリーズは今回で終了。ついに男系派にとって最大の敵にして“平成の道鏡”“マッド”小林よしのりをやり玉に挙げる両氏!!しかも最後には大川隆法顔負けの「霊言が聞こえる超能力」を駆使し、和気清麻呂公が登場!!トンデモな展開に驚きを隠せません!!


【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第147回「国家管理のマイナンバーに拒否感」
2. しゃべらせてクリ!・第111回「へぎゃおーっしゅ!ぽっくんの柔道一曲線ぶぁい!の巻〈後編〉」
3. 御意見拝聴・よいしょでいこう!・第7回「『皇室消滅』⑦おべっか清麻呂公の霊言!?」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記


【生放送予定】

 

 明日14日(水)20時から「よしりんに、きいてみよっ!」を生放送予定!

 テーマ『一億総活躍とノーベル賞が取れない中韓』

 今回はいつも以上に大放言の生放送となる予定!
 お楽しみに♪




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第147回「国家管理のマイナンバーに拒否感」

 マイナンバーというやつが、とにかく気に食わない。
 わしは決して「反体制」ではなく、「国家」の存在を否定しているわけではない。
 しかし、だからといって、国家が個人に対して何をやっても許されるなどとは全く思っていない。
 個人には、個人としての尊厳がある。
 個人個人にナンバーを付けられるというだけでも、囚人のような気がしてしまう。
 ましてやそのナンバーによって、個人情報が何もかも国家に把握されるなんてことには、とにかく拒否感が湧いてくる。
 わしは国家に管理されるのがイヤなのだ。
 これは「反体制」とかいう問題ではない。

 そもそも、これは以前には「国民総背番号制」と言われていたのだ。それを「マイナンバー」などとカタカナ語にして柔らかく見せようというのも、あまりにも姑息である。
 読者諸君は、14年前に「ウシは10ケタ、ヒトは11ケタ」というフレーズが唱えられたのを覚えているだろうか?
 平成13年(2001)、その翌年から施行される改正住民基本台帳法に基づいて、国民全員に11ケタの番号が振られ、「住基ネット」で情報のコンピュータ一元管理が始まることに反対する運動が繰り広げられた。
 その時に唱えられたのが「ウシは10ケタ、ヒトは11ケタ」だ。なお「ウシは10ケタ」というのは、このころ狂牛病(BSE)対策のため、牛に10ケタの個体識別番号がつけられたことを踏まえている。
 このフレーズを唱えたのは左翼系の団体だったが、人間に番号を割り振って管理しようという発想自体が、人を人とも思わず、牛と同様に扱っているように思えて拒否感を覚えるということには、右も左も関係ない。人として自然に発生する感情だと言っていい。
 その証拠に、この時には保守系知識人も「私は国民ではあるが、番号ではない。番号になることも断じて嫌である」と、はっきり言っていた。
 これ、誰が言ったかというと、櫻井よしこだ。
 櫻井は「改正住民基本台帳法を考える国民会議」を開催、自らが筆頭となり、屋山太郎、田中康夫、三枝成彰と連名で以下のようなアピールを発表している。
 改正住民基本台帳法が、2002年8月17日までに本格的に施行されます。国民総背番号制のこの制度は国家がひとりひとりの情報を一元的に管理し、監視するものです。
 また、コンピュータに入力された個人情報が、万一、漏れ出すことになれば、プライバシーに対する重大な侵害となります。
 改正住民基本台帳法を考える国民会議では、自由主義を守りプライバシーを尊重する観点から、改正住民基本台帳法の改正部分、国民総背番号制の廃止、凍結、再検討を小泉総理大臣に申し入れるともに、広く国民の皆様に強くアピールいたします。

 さらに同国民会議は、以下のようにも呼びかけていた。