東日本震災での福島原発事故で、原発の危険性が示され、一旦事故が起こればその地域に甚大な影響が出ることが目の前に示された。
それにも関わらず、原発が安いというキャンペーンが続けられ、原発再稼働の動きが続いた。
原発は使用済み燃料の処理、廃炉などに要する経費を織り込めば最も高い燃料である。廃炉が現実の多大になってきた中で、今度は他のエネルギーに費用を添加させようとする。そして合わせて原発の再稼働を目指すという。経済産業省の政策は支離滅裂を露呈し始めた。
A:事実関係:自主廃炉費 :新電力負担 老朽化進み拡大も 経産省方針
毎日新聞2016年10月25日
原発の廃炉費用を電力小売りに新規参入した新電力にも求める問題で、経済産業省が、原発事故以外で大手電力が自主的に廃炉を決めた原発の廃炉費用の一部を新電力に負担させる方針であることが24日、分かった。稼働中や再稼働を目指す原発に限り、大手電
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お話のとおりでしょう。
経産省の、原発再稼働の理由は、原発エネルギーは、他燃料に対し大変安いことであった。ほとぼりを覚ます中で恥ずかしげもなく、再稼働を進める中で、廃炉費用を需要者に負担させようとするのは、支離滅裂というより、経産省が電力会社の下請け広報機関に過ぎないことを露呈したというべきでしょう。経産省の役人は、こんな矛盾を堂々と述べて恥ずかしくないのであろうか。
キャリアーは、現状を正しく分析し、将来を見通した政策を考えることができるから尊敬されていたのに、頭脳の問題を問わないとしても、社会正義に対する倫理観欠如は、この国が溶けていくことを示している。日本の将来をだれが策定するかといえば、自己責任に帰するということである。自己責任を自覚させる教育がなされているかといえば、「NO」であり、手取り足取りの甘い教育でしかない。絶対性重視の自己本位であるが、自立した教育につながっておらず、ただ決められた回答を正しく回答できるかの鸚鵡、ロボット的教育のいきつく先は、人間性の破たん、破壊でしかない。
「官から民」という標語は小泉純一郎が日本経済を新自由主義へ導くために使ったものだが、国民に実にアピールした。皮肉なことに、小泉を継ぎ新自由主義を旨とする安倍政権の原発政策は「民から官」そのものである。
地震が無くテロ対策がインフラとして行き届いた米国であっても原発は商業稼働(米国が信奉するキャッシュフロー絶対重視の経営)に全く適さないことが判明せり。米国の資本市場は原発については廃炉、撤退業種に指定済。尊米攘夷で固まった安倍政権は米国のどこを見て居るか?日本は何を血迷っているのか?
ユーラシア大陸の沈み込みの反発による日本海側の地震は既に活動期に入っている。今後、ほぼ50年間は続くと言われる。福島規模の過酷事故の発生リスクは日本海側で極大化に向かい、且つ、安倍政権の戦争政策に由来するテロの危険は高まるばかりだ。それらの安全対策費用は天文学的規模を覚悟せねばならない。
このような異常事態にあって、廃炉撤退を決意できない政権は速やかに退場させねばならない。フィリッピン人だって見事に転進している。日本人だって出来ないわけがない。
日本政府が原発を推進してきた理由は「低コスト・安全・環境に優しい」の3点だった。
福島の事故で、低コストと環境に優しいの2点がウソだったとバレた後も、再稼動を進めたのは「低コスト」のためだった。
それが臆面もなく、「既存の電力会社だけでは負担しきれない」ほど高コストなのだと言う。
「低コスト」と言っていたのは、純粋に発電する瞬間だけの話しで、ウランの精製や、発電所の建設費、使用済燃料の処分、廃炉費用などは除外したものだった。そしてその除外していた部分こそ、他の発電方式とは比較にならない、莫大な金額になることは、以前から大島堅一立命館大学教授などが指摘していたことだ。
問題は、そんな危険で、環境破壊の元凶で、高コストの原発を、誰が、なぜ強力に推進するのかだ。
銀行や財界は、目先の利益を狙っているつもりだろうが、もっと本質的には「米国の原子力ムラ」に踊らされているとしか考えられない。